各種ポイントカード機能をマイナンバーカードに統一しようという議論が起こっています。会社は従業員のマイナンバーカードを一括申請して作ってあげることができますが、マイナンバーカードに対する不安も消えない中で、ポイントカード機能までつけちゃって大丈夫なんでしょうか?
マイナンバーカードの普及は進んでいない
紛失したら怖い、情報漏れも怖いといった理由もあるようです。
マイナンバーがどのようにして生活にかかわってくるのか、まだ分からないことも多いので通知カードのまま保管している人も多いでしょう。
「個人番号カード」いわゆるマイナンバーカードを全国民に普及させるには現状では無理があります。
ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、65歳以上の方が3,000万人を突破しました。
この世代の方になると相当カードに興味があるか、会社などで使う事がなければカードに交換しないでしょう。若年層の方は頻繁に写真を更新しなければならずカードにはしないでしょう。
高齢者の方は本当に必要でなければ紙で送られる通知カードのままだと思います。
マイナンバーカードは任意で作成できる、初回は無料
作りたい人は通知カードと一緒になっている申請書を記載して郵送するか、携帯電話から申請するかで簡単に作ることができるようです。
マイナンバーカードですが、正直わかりにくいものですよね。2015年10月に配布されると思っている人も多いでしょうが、実は国が配布してくれるものではないです。こちらは”任意で取得”となります。
10月に送付されるのはマイナンバーのみで、カードは別に申請が必要です。軽減税率で還付金を受け取るには申請が必要不可欠となります。しかもすぐに交付されるわけではなく、平成28年1月から希望者に「個人番号カード」の交付となります。
マイナンバーカード(個人番号カード)は通知カードと違ってICチップや顔写真がついており、『マイナンバーカード交付申請書』による申請が必要となります。
交付申請書は通知カードとともに交付されますので、10月中旬以降お手元に届く予定です。そして一番の疑問かと思いますが・・・
マイナンバーカードの取得は任意のため、申請は義務ではありません。
申請してもしなくても個人の判断で決めてよいということですね。
マイナンバーカード(個人番号カード)はどうやって申請するの?
マイナンバーの通知後に市町村に申請をすると、身分証明書や様々なサービスに利用できる個人番号カードが交付されます。
個人番号カードは、通知カードとともに送付される申請書を郵送するなどして、平成28年1月以降、交付を受けることができます。個人番号カードの交付を受けるときは、通知カードを市区町村に返納しなければなりません。(2014年6月回答)
マイナンバーカードの普及のために、企業で従業員のマイナンバーカードを一括申請できるようになった
企業や学校等で個人番号カード交付申請書を取りまとめ、個人番号カードの申請を一括して行うことができます。また、市町村と調整のうえ、企業や学校等に市町村職員が出向き、本人確認を行い一括して申請を受け付けることができます。
企業や学校、市役所などの職場でカードを配布する団体向けの方法だ。10月に個人宛てに届いた申請書を企業が集めたうえで一括申請すれば、企業が所在する市町村の職員が職場に出向いて本人確認をしたうえで従業員に配布できる。一括申請後に企業の所在地の市町村が従業員にカードを直接郵送する方法も同時に検討する。
個人番号カードは、これまで「市区町村へ出向き、個人手続きで」の方法が示されていたが、市町村の窓口の混乱や事務負担を考慮し、「職場(や学校など)での一括申請を受け付ける」方式も追加する。個人(従業員)は窓口へ出向く手間が減る。企業は一括申請業務の追加で負担こそ増えるが、メリットも大きい。
多くの会社員が対象になる「年末調整(給与所得の源泉徴収票)」へは来年2016年の年末までに収集できていればよいが、2016年1月1日以降に退職する従業員にはマイナンバーを記載した「退職所得の源泉徴収票」がすぐ(退職日から1カ月以内)に必要になる。従業員制度対応において企業側が一括して収集してしまうことを対応フローに含めてしまえば、通知カードの紛失や収集漏れといったリスクを低減できるといえる。
マイナンバーカードとポイントカードとを一体化する可能性が出てきた
となるんでしょうか?
まだまだ先行きが不透明感なマイナンバーカードに対してポイントカード機能を搭載させるのは、ちょっと・・・
個人番号カードのICチップの空き領域を活用して、民間企業のポイントカードやクレジットカードなどそれぞれのサービスに連携できる仕組みを総務省で構築してみたい
買い物の頼もしい味方ポイントカード。それをマイナンバーカードに統一しようという動きが出ている。
さまざまな企業などが発行しているポイントカードの機能を、マイナンバーカードの裏面にあるICチップに連携してしまおうというもの。
5日、総務省の仕事始め式で、高市総務相は、「仕事始め式に、ことしの私から皆さまへの宿題ということで、新たな政策を発表させていただきます。各企業のポイントカードやクレジットカードなどを、『マイナンバーカード』を活用して、新たなサービスを展開していく」と述べていた。
総務省は各種ポイントカードをマイナンバーカードに一本化できないか、検討を始めることにした。これは総務省の仕事始め式で高市総務相が指示したもの。カードを発行している企業や団体を結ぶシステムを立ち上げ、各種ポイントカードや銀行、図書館、商店街などのカードをマイナンバーカードに一本化しようというもので、来年春以降の実現を目指す。
どうしてポイントカードと一体化しなきゃならないの?
ちょっとカタメの雰囲気のある官製カードのイメージを払拭し、日常で使う頻度の高そうな機能を盛り込み、普及率を向上させたいようですが・・・
会社は一括申請するときに、ポイントカード機能が搭載される可能性も言うべき!!
しかし会社で社員のマイナンバーを一括申請することができるようになった今、関係ないのでしょうか?
従業員に対しては「手間が省けるよ!」
会社に対しては「申請手続きは面倒だけど、今後はカードの方が各種手続きが楽だよ!」
といったことでしょうが、実際はマイナンバーカードの普及率を上げたいという気持ちもあるのでしょう。
お堅いイメージのマイナンバーカードに対して、親近感を持ってもらおうと各種ポイントカードと一体化するという案も出てきました。
会社が従業員にマイナンバーカードを一括申請する際には、
ポイントカードと一体化される可能性も通知した方が良いかもしれません。
ポイントカードと一体化させると、
・持ち歩く頻度が高くなる
・他人に見せる頻度も高くなる
といった理由で、情報漏れや紛失に対する危機感を持ってもらう必要があるからです。
従業員の個人的な情報漏れでも会社に被害が出る可能性は0%ではありません。