【企業向け】従業員の副業はどうする?【マイナンバー】

マイナンバーにより明るみに出る可能性が無きにしも非ず。従業員の副業についての知識についてまとめています。

どうして明るみに出る?

チクられた

チクられた

コンビニアルバイトや警備員などの副業であれば
「知り合いにバッタリ出会ってしまった」というのが最大の理由でしょう。
対して、
「インターネットを使った副業なら安心」と思うかもしれませんが、
実際、バレることがあるのです。
それは、おもにこの3つが原因です。
たまたまネットで検索して個人情報のプロフィールに行きついてしまう。
信頼できると思った友達にこっそり話したつもりだったがバレてしまった。
年末調整で納める住民税が高く、会社から指摘を受けてバレてしまう。
調査されるといったものよりも偶然バレる要素が強いように思えます。
稼いでいないときは、他人に話をするネタもありません。
けれど、少しずつでも売上が上がってくると、
思わず誰かにポロっと自慢したくなるのが人というもの。
身内など、「何があってもあなたの味方」という関係が揺るがない人であればさほど問題は無いでしょう。
しかし、うっかり友人や会社の同僚に話をしてしまうと、
この「うっかり」が足を引っ張る原因になりかねません。
一番多いのはやはり「身内」から漏れることのようです。

裁判所の解釈

弁護士

弁護士

2 兼業(副業)に対して懲戒できるか

裁判例は、従業員が就業時間以外の時間をどのように過ごすかは従業員の自由に委ねられているのが原則であり、就業規則で兼業を全面的に禁止することは不合理であるとの前提に立っています。
このため、就業規則における兼業禁止規定は、それ自体が直ちに無効となるものではないものの、就業規則によって禁止される兼業は、会社の企業秩序を乱し、労働者による労務の提供に支障を来たすおそれのあるものに限られるという判断が一般的です。

業務に支障がない限りは、禁止できないという判断です。

具体的にどんな内容だと禁止できる?

ダメなケース

ダメなケース

例えば、勤務時間中に副業をしていたり、勤務時間外であっても会社の備品を消費して副業しているような場合には、企業秩序を乱すものと評価されるでしょう。競合会社の取締役へ就任したような場合、会社の企業機密を漏らすような場合も同様です。また、裁判例では、勤務時間終了後に深夜零時までキャバレーの会計係を兼業していた従業員に対する普通解雇のケースで、軽労働とはいえ会社への労務提供に支障を来たす程度の長時間の兼業であるとして、普通解雇が解雇権の濫用とはいえないと判断したものもあります。
長時間勤務の場合は妥当とみなされることがあるようです。
具体的には、副業が及ぼす企業秩序への影響、労務提供の支障などを考慮し、次のようなケースであれば懲戒に該当し得るとされる。
・副業のために遅刻や欠勤が多くなった
・競合する他社で働き、会社の利益を損ねた
・会社固有の技術やノウハウを漏洩した
・会社の名前や名刺を使って副業した
・違法な仕事をして会社の品位を落とした(風俗関係など)
幾つかのケースがピックアップされています。

逆に解雇できないのはどんなケース?

仕事に影響がなければ難しい

仕事に影響がなければ難しい

他方、会社の職場秩序に影響せず、かつ、会社に対する労務の提供に大きな障害にならない程度・態様の兼業は就業規則によっても禁止できないことになるでしょう。例えば、勤務時間外に短時間のアルバイトをする程度で、会社の企業機密やノウハウをそのまま利用したり競業会社に利益を与えたりするようなことがなければ、業務上の具体的な支障がないものとして、兼業禁止規定に抵触しないと判断されることが多いと思われます。裁判例では、タクシー運転手が就業時間後、1ヶ月に7,8回ほど輸出車移送のアルバイトをしていたというケースで、就業規則上禁止される兼業には該当するものの、これを理由とする普通解雇は解雇権の濫用であると判断したものがあります。ほかには、私立学校の専任講師が喫茶店経営をしていたことを理由とする懲戒解雇・普通解雇がいずれも就業規則の解雇事由に該当せず、また解雇権の濫用にあたるとして解雇を無効とした裁判例があります。
就業時間が短い、回数が少ないケースです。
また、自社の就業規則に本当に違反しているのかよく確認することが大切です。

退職する場合、従業員の立場に立って正当に処理すること

迷惑と感じても

迷惑と感じても

1)副業の規模は把握できていませんが、副業をしていた期間は会社として雇用保険や社会保険費用の返却を求めてもよいのか?
2)離職票はハローワークでは副業をしていても発行する義務があると言われましたが、独立するための退職で離職票の発行手続きをしてあげないといけないものでしょうか?
上記の件は両方とも認められている権利であり、正当に処理してあげなければなりません。
これはたとえ懲戒解雇であっても、雇用される立場としては当然の権利です。
感情に任せて嫌がらせなどをすることはできません。
跡を濁さないように円滑に処理しましょう。

まとめ 副業は認められる流れにある

承認

承認

3.副業禁止から副業管理へ
社員の副業は発覚しても懲戒対象が限られるため、多くの場合黙認される傾向にある。しかし、これは組織管理の点からも望ましくないし、万一トラブルに巻き込まれたら、会社は致命的な打撃を受けかねない。 そこで、副業禁止ではなく届出制とし、原則許可することを検討する。許可しない業務の種類や副業時に注意しなければならないことを明示、これを遵守することを条件に副業を認めるわけだ。
社員が副業をするのは、収入増のためだけではなく、自己啓発、キャリアアップという目的もあり、会社にとっては多様な人材確保につながるメリットもある。これからの時代、社員の副業に対し、柔軟に対応できる社内体制を整えることも検討してみよう。
マイナンバーによって副業がバレることを恐れている人が非常に多いようです。
理由は人によってそれぞれですが、やはり怖いのは「クビ」が一番のようですね。

副業については黙認から公認の流れになっているようです。
また、就業規則に違反していてもそれを理由に解雇できないケースがあります。
届け出制にするなどして対応している企業も多いので、一度対応を見直してみてはいかがでしょうか。

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