2016年1月となりついに開始されたマイナンバー制度ですが、少なくない企業でまだ番号収拾に手間取っているようです。信金中央金庫の報告によると6割以上の中小企業ではマイナンバーへの対応が遅れているとのこと。一方、中小企業だけではなく一部の大企業においてもマイナンバーへの対応が遅れている現状が報道されています。いくつかの大企業が頭を悩ませているのがアルバイトの番号収拾です。大企業の中にはアルバイトを大量に雇っているところもあり番号収拾には手間がかかります。中小企業においてもアルバイトを多く雇っている企業はあるので頭が痛い問題ではないでしょうか。番号収拾に腐心している大企業とセキュリティ対策を着々と進めている現状についてチェックしておきましょう。
マイナンバー制度開始!企業はアルバイトのマイナンバー収集にてんてこまい!
via itmama.jp
また、毎日新聞も同日付の紙面で、アルバイトを大量に雇う企業が、源泉徴収票のために短期も含めたアルバイト従業員の番号を集めなければならず、その収集と管理に追われる様子や、番号を通知するカードが約1割返送されてきて混乱する自治体の様子を報じた。
勤務時間や仕事内容の異なるアルバイトを大量に抱えている企業は、マイナンバーの収集に手間がかかってしまいますね・・・。
アルバイトでもマイナンバーの収集が必要です!
平成28年1月以降、税や社会保障の手続のために、それぞれの帳票等の
提出時期までに、パートやアルバイトを含め、全従業員のマイナンバーを順次 取得し、源泉徴収票や健康保険・厚生年金・雇用保険などの書類に番号を 記載することになります。
来年1月以降、マイナンバーの利用が始まり、年始に雇用する 短期アルバイトの報酬に始まり、講演等での外部有識者等への報酬、 3月の退職、4月の新規採用、中途退職などで、番号の取得・本人確認や 調書の作成などの具体的な税・社会保険の事務手続も順次始まります。
マイナンバー制度とは、国内に住む全ての人に12桁の個人番号を割り当てる制度のことだ。行政事務の効率化を図ることなどを目的とする。適用範囲は「社会保障、税、災害対策」の3分野。会社員のほか、パートや学生を含むアルバイトも、記載された12桁の番号について、会社や事業者に伝える必要がある。
マイナンバーは税や社会保障に関する手続き全般に必要なため、企業は正社員だけでなくアルバイトも含む非正規雇用社員のマイナンバーも収集しなければいけません。
アルバイトの番号集めが十分に行えていない大企業も!!
日本郵政では12月上旬、全国2万4000局の郵便局に専用封筒を送り順次、番号情報を入れて返送してもらうことにしているが、各局が年賀状の配達に忙殺される中、計13万人分の番号を集める作業の負担は大きい。学生アルバイトでは、実家から住民票を移していない場合もあり、番号通知カードが手元にないアルバイトも多い。
大量にアルバイトを抱えている企業であれば収集作業は難航しそうです。集めた後も安全管理措置などが求められるため、早め早めに計画的に収集するようにしましょう。
一方で着々とセキュリティ対策を進める大企業も!!
番号情報が漏れた場合、企業にも罰則が適用されるため、情報漏えい対策も急がれる。ゼンショーHDは番号の収集に社内部署を介在させず、グループ外のコンサルティング会社が行う。「番号漏えいを避けるためには、社内で取り扱う人を極力少なくする」(藤井氏)ためという。セブン&アイHDは、あらかじめ登録された特定の従業員しかマイナンバーを扱えないようにして、作業する部屋には24時間録画できる監視カメラを設置した。
マイナンバーは特に重要な個人情報です。そのため、取り扱いには厳重な注意が求められます。特に大量のマイナンバーを収集する企業は、情報漏洩防止措置をしっかりと講じなければいけません。
未だ約6割の中小企業で対応が完了していない!
2016 年1月から一部の行政手続きに利用されるマイナンバー制度に関連して、対応状況 については、「十分に対応できている」は 4.3%、「対応できている」は 35.6%にとどまっ た。対して、「あまり対応できていない」が 45.3%、「まったく対応できていない」が 14.9% となった。6割以上の中小企業では、十分な対応ができていないことがうかがえる。
大半の民間企業でも対応が遅れています。日本商工会議所が11月30日に発表したマイナンバーへの対応をたずねた調査によると、「(対応が)ほぼ完了している」と答えた企業は、わずか13・9%。一方、「対応する内容は分かっているが、準備にはまだ着手できていない」が21・8%、「具体的に何をすべきか分からない」が19・5%、合わせて41・3%の企業が対応に“着手していない”状態でした。