マイナンバーで従業員の病気に気づいてしまった…どうする?

マイナンバーに関する事務手続きをする過程で、従業員(正社員・パート・アルバイト等)の病歴を知ってしまうことがあります。そんな時、あなたには、知らないふりを続ける自信がありますか?

利用目的の1つ、社会保障には病気を知る可能性あり

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マイナンバーは、住民票を有する全ての方に1人1つの番号を付して、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるものです。
社会保障分野
 年金,雇用保険,健康保険,児童手当,児童扶養手当,障害者手帳など

税分野
 確定申告書,源泉徴収票,扶養控除,支払調書,法定調書など

災害対策分野
 被災者生活再建支援金の支給など

障害者手帳所持者はマイナンバーカードで一発で分かる仕組みとなっているようだ。

障害者手帳だけでなく、障害年金を受給していれば、マイナンバーカードで分かる仕組みとなっているし、雇用保険の関係上「病気理由の休職」や「病気理由の退職」は記録される仕組みにおそらくなっているであろう。

今後、マイナンバーの様々な利用が検討されると、事務手続きの過程で、病歴や、薬の服用状況等を知ってしまうことが考えられます。薬の種類が分かると、どのような病気なのか推測することも可能です。

お薬手帳がマイナンバーと連携する日も近い?

自分が使っている薬の名前・量・日数・使用法などを記録できる手帳です。副作用歴、アレルギーの有無、過去にかかった病気、体調の変化などについても記入できます。
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インターネットやクラウド環境の普及に伴い、ビッグデータと呼ばれる大量かつ多様なデータをリアルタイムで管理できるようになってきた。お薬手帳の電子化を全国的に広げてデータ量を増やすと同時に、IT技術を駆使して全国統一のサービスレベルを提供することで、患者にとって身近で利便性の高い、まさに「お薬手帳=患者のために」なる手帳が可能になると期待している。

実際、政府は全国民に割り振るマイナンバーを医療分野に活用する方針であり、本人が同意すれば、マイナンバーで集めた医療情報をビッグデータとして分析することで、過剰な検査などを省いて国民医療費の削減や新薬開発に活用するとしている。マイナンバーとお薬手帳を連携できれば、お薬手帳の電子化を全国規模に広げられるであろう。

日本医師会からも批判あり

医療情報はマイナンバー制度で付与される個人番号とは切り離す必要があり、患者さんが希望するときに変更できるような異なる番号であるべきとの旨を、日本医師会などが提言しました。
「マイナンバー制度を医療分野に持ち込むことには反対だ。これからの医療は遺伝子情報が中核となってくるが、究極の個人情報である遺伝子情報が漏れれば、将来的な病気の予測などが、差別や人権侵害につながりかねない。優生医療の拡大のおそれもある」
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命には代えられない

自身が病気であることを知っている人が会社にいることにより、本人にとって、良い結果になることもあります。

たとえば、もしものときに、その人に病気やアレルギーがあること、かかりつけの病院等が分かっていたりすると、命の危険を助けられる可能性があります。

医療情報は機微な情報であるとともに、生命に関わる重大な情報であることをもっと認識すべきである。そして、機微な情報の保護と重大な情報へのアクセス性とはトレードオフの関係にある。機微な情報だからといってアクセスしにくい状況が生じれば、生命に危険が及ぶこともある。逆に生命への危険を極小化するためにアクセスが容易であると、情報漏えいの危険性が生じる。しかし、個人の生命とプライバシーのどちらが重要なのかを考えれば、生命の方を重視すべきではないだろうか。
カルテを電子化して、患者の病歴や服用している薬などを全てマイナンバーで管理する話は既に検討され始めています。そうなれば、街で意識不明になって倒れている人がいても、その人のマイナンバーから抱えている病気やアレルギーなどが検索でき対応が早くなるわけです。

そもそも病気を隠して就職しても良いの?

精神障害者を雇用したくない – 障害者雇用実態調査から | 気分がハイテンポな365日 (34665)

障害者手帳を持っていたら、採用の段階で分かるのでは?と思いがちですが、実はそうではありません。障害者手帳を持っていても、障害者枠での応募では無い場合、障害者手帳の有無を伝えない人が多いです。理由は簡単です。障害者であることをオープンにすると、不採用になってしまうと分かっているからです。
過去のうつ病を隠していたとしても、うつ病歴自体業務遂行に直接支障があるとは一般的に考えられません。従いまして、これを理由に解雇する措置は解雇権濫用としまして無効になる可能性が高いでしょう。

警戒しすぎないことが大切

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とはいえ、マイナンバーで従業員の病気に気づくまで、その人は他の人と同じように、普通に働いていたのです。病気だから・・・・・・と警戒するのではなく、病気が悪化しないように願いながら、いままで通りの対応を心がけましょう。

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