マイナンバーのスケジュール、今から把握しておくために

2016年から施行されるマイナンバー制度。もうすでに番号が配られている人もいます。後れを取らないためにも、今から知識をつけておきましょう!

マイナンバーってなに?

「わたしいがいわたしじゃないの♪」という歌で一躍国民に広まったマイナンバーという言葉。
よく耳にするものの、意味を理解していない方も多いのでは?
まずは、マイナンバー制度について解説していきます。
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マイナンバー(個人番号)とは、
国民一人ひとりが持つ12桁の番号のことです。
マイナンバー制度には
「行政の効率化」、「国民の利便性の向上」、「公平・公正な社会の実現」
というメリットがあります。
「行政の効率化」とは、行政機関や地方公共団体などで、様々な情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減されることです。複数の業務の間での連携が進むので、作業の重複などの無駄が削減されるのです。

「国民の利便性の向上」とは、添付書類の削減などの行政手続が簡素化され、国民の負担が軽くなることです。 また、行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政機関から様々なサービスのお知らせを受け取ることができます。

「公平・公正な社会の実現」とは、マイナンバー導入により、所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止するとともに、本当に困っている方にきめ細かな支援を行うことができることです。

マイナンバーは、不正利用などの被害に遭った場合を除き、一生使われるものですので、大切にしてください。

法人番号の通知・公開スケジュールについて

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国民一人一人に配られる「個人番号」と違い、法人単位に配布される「法人番号」。
その扱いのスケジュールを確認していきましょう。
設立登記法人については、10月22日(木)から11月25日(水)の間に、都道府県単位で7回に分けて発送を予定しています。
また、公表については、通知したものから順次行うこととしており、初回は10月26日(月)を予定しています。
設立登記のない法人及び人格のない社団等については、11月13日(金)に発送する予定です。
公表については、設立登記のない法人は、11月17日(火)に行う予定です。
また、人格のない社団等は、あらかじめ代表者又は管理人の同意を得たもののみ公表することになっているため、公表に同意する旨の書面(法人番号指定通知書に同封する「法人番号等の公表同意書」)を国税庁において収受したものから順次公表する予定です。
まとめると、
*設立登記法人は、10月22日(木)~11月25日(水)の間に発送
10月26日(月)から、通知したものから順次公表

*設立登記のない法人は、11月13日(金)に発送
11月17日(火)に公表

*社団等は、11月13日(金)に発送
11月17日(火)に公表

となります。

具体的な都道府県別の法人番号指定通知書の発送日は、下のリンクから

法人番号の「通知・公表」開始スケジュールについて|法人番号について(ご紹介コーナー)|国税庁

法人番号の「通知・公表」開始スケジュールについて|法人番号について(ご紹介コーナー)|国税庁

法人番号指定通知書の送付先と記載要項

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法人番号は、「法人番号指定通知書」を郵送することによりお知らせします。
法人番号指定通知書の「送付先」は、
設立登記法人については、商業登記上の本店又は主たる事務所の所在地
設立登記のない法人及び人格のない社団等については、税務署に提出されている申告書・届出書に記載の所在地
外国法人等で国内における事務所又は営業所を有する場合は、税務署に提出されている申告書・届出書に記載された日本国内の主たる事務所若しくは営業所の所在地又は納税管理人の所在地
になります。
法人番号の記載要項については、以下の通りです。

1 法人番号(13桁)欄
指定した13桁の法人番号が記載されています。

2 「法人番号指定年月日」欄
法人番号を指定した年月日が記載されています。

3 「法人番号の指定を受けた者」欄
通知書の作成日現在、当庁が保有する登記情報や税務署への届出情報等(以下「登記情報等」)が記載されています。

・「商号又は名称」登記情報等に記載されている名称を記載。

・「本店又は主たる事務所の所在地」登記情報等に記載されている所在地を記載。

・「国内における主たる事務所等の所在地」法人番号の指定を受けた者が外国法人である場合
に、国内における主たる事務所又は営業所の所在地を記載。

4 「国税庁法人番号公表サイトの表記」
名称及び所在地にJIS第3・第4水準や規格外の文字が含まれる場合、国税庁法人番号公表サイトで公表する場合の表記内容が記載されています。

中小企業の事業主、経理が今やっておくべきこと

マイナンバーで中小企業がやらなければいけない最低限のこと
それは、マイナンバーを「集める」「守る」「出す」です
「1 2016年(H28)の1月以降に雇用保険の加入・脱退手続きをする場合」は一応定められていますが、努力義務(やってほしい)となっています。
「2 2017年(H29)の1月に法定調書を提出する場合」は、確実にやってきます。
法定調書とは、役員・従業員の源泉徴収票(役員は年150万円超、従業員は年500万円超など一定の条件に該当する場合)や外注先・顧問先への支払調書などです。
ここで従業員のマイナンバーが本当に必要となります。
これらの場合、従業員には扶養控除等申告書にマイナンバーを書いてもらうことになります。

マイナンバーを「守る」

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マイナンバーの管理の仕方は、基本的に今までの重要書類と変わりません。
漏えいしないように細心の注意を払うべきですが……
・マイナンバーのために、特別なパーテーションが必要
・マイナンバーのために、特別なセキュリティソフトが必要
・マイナンバーのために、特別な管理ソフトが必要
・マイナンバーのために、特別なスキャナーが必要
・マイナンバーのために、特別なサーバーが必要
・マイナンバーのために、特別なPCが必要
・マイナンバーのために、特別なディスプレイが必要
・マイナンバーのために、特別な工事(オフィスの壁)が必要
・マイナンバーのために、特別なキャビネットが必要

といったことはありません。

「マイナンバーのために〜」という詐欺や商法にひっかからないようにしましょう。

マイナンバーを「出す」

マイナンバーは、年金分野では年金の資格取得・確認、給付などの事務に、

労働分野では雇用保険等の資格取得・確認、給付などの事務に、

医療・福祉分野では医療保険等の保険料徴収等の医療保険者における手続、福祉分野の給付、生活保護の実施等の低所得者対策などの事務に

税分野では地方税の賦課徴収や地方税に関する調査などの事務に利用します。

どのような場面でマイナンバーを利用するかについては、番号法というマイナンバーについての法律で定められており、それ以外に利用することは禁止されています。
慎重に扱いましょう。
(例)従業員等の個人番号(マイナンバー)が必要になる例

住民税 … 2017年1月の給与支払い報告書に社員の個人番号を付記して提出する。
所得税 … 2016年12月の年末調整に向けて、社員本人、配偶者や扶養親族のマイナンバーを取得して書類を整備するため。

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