【企業とマイナンバー】リスク分析表

マイナンバーと企業の関係はリスクがあるものです。予めリスクを理解し、書面にまとめておきましょう。

いよいよマイナンバーが

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いよいよマイナンバー制度が導入されます。10月には通知カードが配布され、1月から本格的にスタート。その後も適用範囲の拡大やマイナポータルの運用開始などが控えています。マイナンバー制度に関わるのはすべての国民であり、すべての企業に業務的な対応が求められます。すでに多くの企業が関連業務の見直しとそれに伴う新たなシステムの導入や改修、従業員への教育など、新制度導入の準備に追われているのではないでしょうか。

マイナンバー制度の導入にあたって非常に不安視されているのがセキュリティ面です。政府はセキュリティの保証のために実に様々な運用規定や厳しい違反罰則規定を設けていますが、実際に重要な情報を預かり運用するのは企業の責任です。マイナンバー制度導入により漏洩事故のインパクトは従来よりも大きなものとなることが予想され、それを未然に防ぐ企業努力と堅牢な仕組みづくりが最重要課題になってきます。しかしながら、多くの企業では新制度への業務システムの追従に追われており、セキュリティ面への対策は後回しの課題になっているのが現状です。

マイナンバーは、住民票を有するすべての人に1人1つの12桁の番号が通知されることになっています。それでは法人はどうかといいますと、同じように1法人につき1つ通知されるのです。人に対しては12桁ですが、法人に対しては13桁で。これは検査用の数字を加えているからです。そして個人のものとの大きな違いは、全面公開されて、かつ利用範囲の規制が特になく、自由に利用できる点に尽きます。

法人がこれを活用することによって、生じるメリットは、面倒さを省ける点にあります。例えば補助金を申請するときは、様々な役所に足を運ばなければなりませんでしたが、1回提出すれば、一つの番号を役所が共有するので、手続きがかなり楽になります。こうした点が大きなメリットといえます。

番号法の適用範囲について

・事業者が従業員等から個人番号の提供を受けて、これを給与所得の源泉徴収票、給与支払報告書、健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届等の必要な書類に記載して、税務署長、市区町村長、日本年金機構等に提出する事務(同法第9条第3項)
・金融機関が顧客から個人番号の提供を受けて、これを配当等の支払調書に記載して税務署長に提出する事務(同法第9条第3項)
・健康保険組合、全国健康保険協会等(以下「健康保険組合等」という。)が個人番号を利用して個人情報を検索、管理する事務(同法第9条第1項)
・激甚災害が発生したとき等において、金融機関が個人番号を利用して金銭を支払う事務(同法第9条第4項)
さらに、事業者が、行政機関等又は他の事業者から個人番号を取り扱う事務の委託を受けた場合も、番号法の適用を受ける。
誰に、どのような責任が、どこで、いつ必要か。
幅広くなっておりますので、予め確認をしておくべきです。

どこまでが個人情報?

マイナンバーは“個人情報”のうち“特定個人情報”の範疇に入ると定義とされており、厳重な管理を求められます。個人情報保護法の場合、5000件を超えた個人情報を所有する場合に初めて個人情報取扱事業者ということで法律の規制対象となりましたが、マイナンバーでは従業員を1人雇っていれば他人のマイナンバーを使うことになるので、全部の企業が対象になるわけです
1人に1つのマイナンバー、つまり全員が特定個人情報を有しているのです。
人数問わず、管理できる環境や体制を作るべきでしょう。

マイナンバーは目的にそって、確実な管理を

・社員から預かったマイナンバーは安全な管理措置が必要
・コンピューター上に保管をするので、消失、流出防止、両方のケアが必要
・合わせて人的な措置も必要
・目的外にマイナンバーを社内利用でも利用してはいけない
基本的に「目的以外で利用してはいけない」
このルールのもとに、セキュリティを強化すると良いでしょう。

リスクについて考えておこう

誰が、どこで、どんな時に、何をすることによって上記のリスクが現実になるか具体的に認識することが対策を考えるうえで重要

従業員等から提出された個人番号を記載した書類等を取りまとめる担当者が、書類を机上に置いたまま離席した
に、他の人が持ち去るリスク
→漏えい

従業員等から提出された個人番号を記載した書類等を取りまとめる担当者が、提出者と未提出者とを管理する目的で氏名と個人番号の表をエクセルで作成する
→法令違反

マイナンバーに関連するリスクを調査し、まとめましょう。
すると、何をすべきで何が足りないかを分析できるはずです。

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