マイナンバー「個人番号カード」、職場で一括申請可能に!

マイナンバー通知カードの発送が遅れている昨今ですが、通知カードが届いた後にマイナンバー「個人番号カード」は職場で一括申請が可能になるそうです。これによって企業にはどんな影響があるのか?今回はこのことについて書かれた記事を集めてみました。

マイナンバーの一括申請可能の記事が新聞で発表された?

8/20・8/21に新聞紙上で個人番号カードの交付方式について以下のような発表がありました。
「企業で一括申請した分について、企業に市区町村の職員が出向いて本人確認したうえで従業員が受け取れる」「家族分についても企業経由で従業員が受け取れる」ということです。

個人番号カードの交付には、なりすまし防止のために厳格な本人確認が必須となり、個人番号カード交付時には通知カードを返納することにもなります。
また、家族分については、従業員が代理人として受け取ることになるため、委任状や家族分の本人確認の書類が必要になるかなどについては、今後の発表を待つこととなります。

家族の個人番号カードも職場で受け取れるのはいいですね。

それにしても、なぜはじめからこの新方式にしなかったのでしょうか?

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一括申請を可能にする訳&企業へのメリットは?

個人番号カードは、これまで「市区町村へ出向き、個人手続きで」の方法が示されていたが、市町村の窓口の混乱や事務負担を考慮し、「職場(や学校など)での一括申請を受け付ける」方式も追加する。

 個人(従業員)は窓口へ出向く手間が減る。企業は一括申請業務の追加で負担こそ増えるが、メリットも大きい。企業は年末調整や扶養控除申告など税や社会保障関連の帳票へ記載するため、従業員とその扶養家族、個人事業主などのマイナンバーをすべて収集する必要がある。この収集業務に遅れや不備といった混乱が危惧されている。制度は1月開始だが、マイナンバーの記載が必要になる時期が帳票によってまちまちな事情もある。

 例えば、多くの会社員が対象になる「年末調整(給与所得の源泉徴収票)」へは来年2016年の年末までに収集できていればよいが、2016年1月1日以降に退職する従業員にはマイナンバーを記載した「退職所得の源泉徴収票」がすぐ(退職日から1カ月以内)に必要になる。従業員制度対応において企業側が一括して収集してしまうことを対応フローに含めてしまえば、通知カードの紛失や収集漏れといったリスクを低減できるといえる。

確かに全国民が各役所に殺到するイメージになりますから、一括申請方式の方が混乱は避けられます。

企業には、一括収集による収集漏れなどのリスクが低減するというメリットがあるのですね。
でも、行政の効率化というメリットの方が大きいような気がします。

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「職場で一括」は、カード申請の強制を招く?

「職場で一括」は、カード申請の強制を招く

 この個人番号カードの「勤務先企業等による一括申請方式」には、どのような問題があるのか。

 先のブログ記事にも書いたが、勤務先が一括方式をとればカード取得が事実上の強制になる可能性が大きいことだ。
 番号法は、個人番号カードの取得を国民等の義務とはしていない。あくまでも任意である。にもかかわらず、勤務先で一括申請となれば「私は必要ありません」「交付を望みません」が果たして通用するのだろうか。もちろん自由な気風の企業であれば、断っても何らの問題もないであろう。
 しかし、ブラック企業でなくても、日本の企業体質を考えれば、雇用主から従業員に「なぜ、君は申請しないのか」「何か問題があるのか」との圧力がかかるのは、火を見るよりも明らかだ。

会社での空気を読めば、たとえ交付を望まなくても望まざるを得ないことになるでしょう。

政府の思惑が見え隠れしている方式とも言えます。

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総務省の資料によると。

個人番号カードの申請・交付方式(案)について
1 交付時来庁方式
2 申請時来庁方式
3 申請時来庁方式(被災者・DV被害者対応) 4 勤務先企業等による一括申請方式
5 勤務先企業等による一括申請方式 (勤務先企業等に職員が出向き一括申請受付)
やはりまだ(案)になっているので、正式に決まった訳ではないようです。
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こんな懸念する声も。

気になったのは以下の読売の記述。

企業は納税処理のために社員のマイナンバーを把握する必要があるが、一括申請で簡単にマイナンバーを集められるメリットもある。

何が楽になるの?
当初予定では個人が自分で申請書を送付する予定のところを、企業が取りまとめたら取りまとめるだけ面倒ではなかろうか。

さらにこの日経記事の内容も、読売記事と矛盾しているようです。

企業や団体が会社員や職員の番号を一括で申請し、個人が職場でカードを受け取れるようにする。

日経は、カード(多分、個人番号カードのこと)を職場で受け取れるとしているが、読売は個人が郵送で受け取るとしています(図表の絵は個人に向いている)。図表が間違っているのか、日経の文章が間違っているのか?

まだ公的なサイトに情報が載っていないので正確なところは分からないですが、読売のほうが後追いな分だけ、正しいんでしょうか?(郵送で受け取るところ) しかし、企業にメリットがあるという記述は間違っていると思われます。

ま申請書を取りまとめるかどうかにかかわらず、企業は、従業員等のマイナンバーを集める必要があります。本人確認する必要があります。この作業に申請書も一緒に集めて、自治体に提出するだけ手間で、個人番号カードは個人に郵送されるようです。(この個人の郵送先が会社なのか、個人なのか記事では不明確)
そのため、個人番号カードは企業の手元は通らなさそうですね。(その方が安心ではありますが)

唯一メリットとしては、2016年1月に一斉に自治体に国民が個人番号カードを取りに行った、窓口は大混雑することが心配されていましたが、この窓口の混雑は回避できそうですね。

しかしマイナンバーは徹底していますね。

企業が従業員等の申請書を、全て書かなければいけない手間が新たに加わるということで本業に影響を与えるということです。

そう考えると、デメリットの方が大きい気もするのですが…。

良い悪いは、一言では言いづらいですね。

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