マイナンバー対策は通常業務と並行して行われるため、会社にとって負担が大きいものとなっています。そんな負担を軽減させるために、派遣社員を採用する会社が増えてきそうです。
会社のマイナンバー対策は負担が大きい
従業員が少数である中小企業・小規模事業者にとってメリットはなく、マイナンバー維持管理のための恒常的な重い負担がある。
マイナンバーは、2016年1月から社会保障や税の様々な手続きに使用します。問題なのは、取扱関係者はその利用記録をすべて残さなければならないという点です。また手続きを委託した場合、企業はその手続きを委託する士業の管理監督の必要があります。同制度による業務負担の増加は避けられません。
給与、源泉徴収票、支払調書、健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届など、数多くの書類についてマイナンバーが必要となるので、処理が大変になるのが人事・経理部門です
さらに負担になりそうなのが、企業に求められる「安全管理措置」だ。マイナンバー制度を定めた番号法には、マイナンバーの漏えいを防止し、適切な管理ができるようにするための安全管理措置が6項目にわたって規定されている。たとえば、個人番号に関する取扱規程を定めた「基本方針の策定」や、番号を扱う社員を限定するように定めた「取扱規定の策定などある。また、情報システムで安全に個人番号を管理できるよう「技術的安全管理措置」も規定されている。
小規模の企業では、派遣社員の雇用によってマイナンバー対策の負担を減らす可能性も
マイナンバー検定なるものがあり、この資格を有している派遣社員は会社のマイナンバー対策の負担を軽減させるために雇用の機会も増えていきそうです。
via nanapi.jp
多くの派遣スタッフを抱える人材派遣会社では、マイナンバー対応の負荷を重く受け止めている。マイナンバー制度により「派遣社員を採用する企業が増える」と前向きな意見も一部見られるものの、ごく少数にすぎない。
「派遣社員を採用する企業が増える」と前向きな回答も4%と一部見られた。
派遣会社は、「マイナンバー制度」に対応するために、膨大な手間とコストがかかることを覚悟する必要がありますが、それに伴い、「マイナンバー制度」の導入後に、派遣社員の活用が進む業界があるともいわれています。
それに備えて、派遣会社は、今から企業との会話を深め、良き相談役となり、その時のために準備していく必要があるのです。
マイナンバー検定試験 -マイナンバー法・マイナンバー制度を理解する-
マイナンバー制度を良く理解し、保護して、適正な取り扱いをするための検定試験。マイナンバー実務検定1級・2級・3級、マイナンバー管理士。
規模の大きな企業は、次々と外部委託で通常業務への支障を軽減
規模の大きな会社は外部委託を選択しているようです。
従業員数が多いとその分情報漏れの危険にさらされる可能性も高くなる上に、通常業務に支障をきたすことは間違いありません。
社内管理するのではなく、専門的な外部委託という手段を選択するのは当然の流れでしょう。
従業員数が多いとその分情報漏れの危険にさらされる可能性も高くなる上に、通常業務に支障をきたすことは間違いありません。
社内管理するのではなく、専門的な外部委託という手段を選択するのは当然の流れでしょう。
マイナンバーを取り扱う業務の全部又は一部を委託することは可能です。また、委託を受けた者は、委託を行った者の許諾を受けた場合に限り、その業務の全部又は一部を再委託することができます。
via mbp-tokyo.com
「自社でシステムを構築する場合、既存システムに手を加えたり、テストを行ったりする必要がありますが、アウトソーシングすることで現在の業務やシステムへの影響を回避できます」と渋谷氏は説明する。
三井化学は、マイナンバー制度対応にあたり「法が求める安全管理措置を適切に講じることを前提に、事務コストの増加を最小化する」ことを基本方針とし、マイナンバー制度対応を模索。ペイロールに、2016年1月に実施予定の約2万件のマイナンバー収集と、その後に発生するマイナンバー収集・保管・廃棄に至る運用管理を委託した。
人事部の本業は人材マネジメントです。
給与計算や社会保険手続業務をアウトソーシングすることで、本業に費やす時間を確保できます。マイナンバーを管理する場合は安全管理措置への対策が必要です。
マイナンバーの管理をアウトソーシングすることで、自社で安全管理措置を講じる必要がありません。
従業員が多い大企業では、マイナンバー対策パッケージやアウトソーシングなどを導入して業務を委託する場合も多いが、中小企業では給与計算ソフトなどを利用して、自社でマイナンバーの収集・保管・破棄を行うケースがほとんどで、メーカーの対応に頼っているというコメントも多く見受けられたと説明。中小企業にとっては、使用している給与計算システムに対して、制度への対応に加えて、対応スケジュールなどの情報やセミナー開催などを望んでいることが分かったとしている。
社内でのマイナンバー対策、進んでいますか?
ソリマチ株式会社は16日、全国の中小企業・個人事業者を対象としたマイナンバーへの対応状況に関するアンケート調査の結果を公表した。調査期間は8月26日~9月8日。調査対象は全国の中小企業・個人事業者。調査方法はインターネット調査で、有効回答数は1540人。調査の結果、現時点でマイナンバー制度への対応・準備を「完了している」と回答した会社は1.3%のみで、「実施している」(取り組んでいる/始めたばかり)と回答した会社でも19%。まだ行動していない会社が全体の約80%で、「情報収集・計画中」の会社が30%、「まだ何も着手していない」と回答した会社が50%という結果になった。
マイナンバー制度が始まりました!という言葉の裏には通常業務をこなしながら社内でのマイナンバー対策に追われる社員が多数いることは間違いありません。
国からの書留郵送が遅れている中で、会社でのマイナンバー対応も遅れがち。しかも従業員だけでなく、その家族のマイナンバー管理も必要になってきます。
国からの書留郵送が遅れている中で、会社でのマイナンバー対応も遅れがち。しかも従業員だけでなく、その家族のマイナンバー管理も必要になってきます。
そんな中で、小規模の中小企業でマイナンバー制度に詳しい(マイナンバー検定保有者)派遣社員の雇用が進むのではないか?との期待の声も上がり始めているようです。
一方で従業員数の多い企業では、マイナンバー管理を外部委託するところが多くなっています。
派遣社員を雇う?外部委託する?そんな選択肢がありますが、社内でのマイナンバー対策は急務です。