マイナンバーカードは一括で申請することが可能です。それを利用して企業で従業員のマイナンバーを一括申請しようという動きがあります。その手順とメリット・デメリットを紹介します。
マイナンバーカードは一括申請が可能です
平成27年8月20日の政府の決定により、企業が従業員の個人番号カードを一括申請することが可能となりました。
マイナンバーを一括交付することで窓口の事務作業を軽減する狙いがあります。企業や団体が、従業員や会員の番号を一括申請して職場でマイナンバーを受け取れるようになります。企業や団体が申請手続きをまとめて代行してくれるので、マイナンバー受け取り時に予想された混雑や混乱は回避されそうです。
どうして会社がマイナンバーカードを申請するのか【メリット】
従業員のマイナンバーを一括申請をすることで、従業員のマイナンバー収集を同時に行うことができるのでメリットもあります。
利用者は面倒な申請を会社で行えること。
これまで、必要ならば役所へ赴き手続きする必要がありました。
それが、会社で対応できることになりそうたということです。
また、役所側も個別でひとりひとり対応することから、一括して会社等団体で対応できる
ことで作業の軽減になります。
企業は納税処理のために社員のマイナンバーを把握する必要があるが、一括申請で簡単にマイナンバーを集められるメリットもある。
申請から交付までの流れ
企業が従業員の分の個人番号カードを申請する方法は、以下の通りとされています。1.2015年10月以降、個人に届いた申請書を従業員から集める。
2.2016年1月以降、企業が一括申請を申し込む。
3.企業の所在する市区町村の職員が、事業所まで出向き、本人確認作業をし、配布する。※企業の所在する市町村の職員が、事業所へ出向き本人確認のうえ一括申請後、個人ごとにカードを書留で郵送する方法も検討中とのこと。
またこの場合、従業員本人だけのカードだけでなく、その家族のカードもあわせて申請・受け取りできるようになることも検討されているため、注目を集めています。
従業員が申請を拒否することは可能か
番号法は、個人番号カードの取得を国民等の義務とはしていない。あくまでも任意である。にもかかわらず、勤務先で一括申請となれば「私は必要ありません」「交付を望みません」が果たして通用するのだろうか。もちろん自由な気風の企業であれば、断っても何らの問題もないであろう。
しかし、ブラック企業でなくても、日本の企業体質を考えれば、従業員に「なぜ、君は申請しないのか」「何か問題があるのか」との圧力がかかるのは、火を見るよりも明らかであろう。
特に雇用が不安定な派遣労働者や非正規従業員にとっては、断ることは極めて勇気のいる話であろう。こうしたやり方は、事実上の「カード取得の強制」となるのではないだろうか。
会社がマイナンバーカードを作成するように言われても、拒否することは可能です。
会社の担当者と良く話し合い、どうしてマイナンバーカードの作成を拒否するのか伝えましょう。
企業側も拒否をする従業員とよく話し合い、理解してもらえるようにしましょう。
もしくは拒否をされた場合の代替え案を用意するようにしましょう。
会社での一括申請のデメリットは?
単純に企業側の負担増加です。
リスクについて
また、今回のマイナンバーカードの一括申請については
いくつかの課題があるのではと思います。①マイナンバーカードの申請方法
代理申請するには一度マイナンバーを申請書に記載する必要があります。
その運用ワークフローを社内で取り決めないとなりません。②マイナンバーカードは任意申請
現状、マイナンバーカードは必要な方が申請する任意申請です。
会社での一括申請の場合、ひとによっては「申請しない」「自分には必要ない」
という方はいるかもしれません。