マイナンバー本人確認の方法

最近は、マイナンバー制度が始まると聞くことが増えていますが、なんか複雑そうと思っていませんか。 なにかとお忙しい中小企業の社長さんが、準備するきっかけになるようにがんばってまとめてみます。 今回はさまざまな場合の本人確認についてです。

個人番号の取得時には厳格な確認が必要

都留市役所  写真付き本人確認書類について (16946)

Q4-2-2 従業員や金融機関の顧客などからマイナンバー(個人番号)を取得する際は、どのような手続きが必要ですか?
A4-2-2 マイナンバーを取得する際は、本人に利用目的を明示するとともに、他人へのなりすましを防止するために厳格な本人確認を行ってください。利用目的の明示については[Q4-2-3]、本人確認については[4-3 本人確認]を参照してください。(2014年7月回答)

本人確認に必要な書類

マイナンバー制度導入 本人確認用スキャナならPFUにお任せ下さい。 (16950)

マイナンバーを取得する際は、他人のなりすましを防止するため、厳格な本人確認が義務付けられています。
(1)番号確認:正しい番号であることの確認
(2)身元確認:手続きを行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認

一枚で確認できる個人番号カードとは

様々な用途で利用可能な「個人番号カード」は申請により交付されます
1枚で本人確認が可能な「個人番号カード」は、氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバーに加え、顔写真が表示されます。
番号の通知の際に申請書が同封されますので、申請により、個人番号カードの交付を受けることができます。
個人番号カードは、本人確認のための身分証明書として利用できるほか、ICチップに搭載された電子証明書を用いて、e-Taxなどの各種電子申請が行えます。
なお、個人番号カードのICチップには、券面記載情報のほか、電子申請のための電子証明書は記録されますが、所得情報や病歴などの機微な個人情報は記録されません。
平成28年1月から個人番号カードの交付が始まります(申請は平成27年10月から) - 益田市ホームページ (16967)

身元確認のポイントをおさえておこう

マイナンバーのリアル 〜第8回 本人確認〜 - IT、IT製品の情報なら【キーマンズネット】 (16959)

 問題は身元確認です。「雇用関係にあるなど、人違いでないことが明らかと個人番号利用事務実施者が認めるときには、身元(実存)確認書類は要しない」と書いてあります。
 これを読んで、「何だ、従業員の身元確認に書類は要らないんじゃないか。そりゃそうだよな。雇っているんだから人違いでないことは明らかだろう」と思った人は1人や2人ではないはずです。でも、残念ながらそうではないのです。ここに「個人番号利用事務実施者が認めるときには」と書いてあるのを見逃してはなりません。
 税に関する個人番号利用事務実施者の1つである国税庁は次のように述べています「雇用契約成立時等に本人であることの確認を行っている雇用関係その他これに準ずる関係にある者であって、知覚すること等により、個人番号の提供を行う者が本人であることが明らかな場合」身元(実存)確認書類の提示が不要と。
 つまり身元確認書類が不要であるためには、「雇用契約成立時に本人であることの確認を行っていること」という条件を満たしていなければならないのです。さらに国税庁は、「本人であることの確認」のためには「番号法や税法で定めるもの、国税庁告示で定めるものと同程度の本人確認書類による確認を行う必要があります」と明記しています。

採用時の提出書類によっては身元確認を省略できる

 人事の実務からいうと、正社員が入社するときには間違いなく年金手帳を確認しています。年金手帳は身元確認書類として認められていますが、写真が付いていませんから、もう1つ別の身元確認書類が必要です。
 例えば、住民票を入社時に取得している企業は少なくないでしょう。従って、今働いている全ての従業員から入社時に年金手帳と住民票の提示を受けて「身元確認を行っている」のであれば、マイナンバー収集に際して改めて身元確認を行う必要はありません。
 そうでない限りは、番号法が「厳格な本人確認」を求めていることを思い出していただき、収集に際してしっかりと身元確認を行うことをお勧めします。
従業員のマイナンバー取得時には、採用時にどういった本人確認やどんな書類を提出させたか確認してから行うとよいでしょう。
国税庁告示で定めるものと同様の確認が、採用時にできている場合は身元確認を省略できるケースになるので、よく整理しておくことをお勧めします。

本人確認の方法 遠隔地の場合

本人確認の方法としては、上記のほか、郵送で個人番号の提供を受ける方法もありますので、本社以外の事業所の従業員のマイナンバーを取得する際には、各社の実情に合わせた本人確認の方法を選択するとよいでしょう。その場合には、主に次のような方法が考えられます。

<複数(遠隔地)の事業所における従業員のマイナンバー取得方法の例>

(1)各事業所(支店等)で「事務取扱担当者」が、本人から個人番号の提供を受ける。(事業所単位で取りまとめた後、各事業所から本社に集約する)
(2)本人から郵送で個人番号の提供を受ける。
※上記(1)(2)の手続きにおいて、「個人番号の提供」を受ける際には、同様(郵送の場合はコピーの受領)の本人確認が必要となります。
本人確認の事務の煩雑さを鑑みると、中小企業においては、通知カードを受け取った従業員に、個人番号カードの申請をすることを促し、個人番号カードの提示による本人確認を行い、マイナンバーの取得をすることで、事務の軽減が図れると考えられます。

対面も郵送も不可能な場合

対面または郵送での種類確認ができない場合は、一度対面等で本人確認の上作成している個人情報ファイルの確認を行う場合等に限って、電話で個人にしか知り得ない情報を複数聞き取るなどの手法も認められている。
下記総務省のPDFにあらゆる場面での本人確認方法が記載されていますので、参考にしてください。

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/faq/pdf/q4-3-1.pdf

総務省本人確認の方法 PDF