様々な行政手続きを行う上でマイナンバーを使用することとなりましたが、年末調整もその一つです。利用目的、範囲など、きちんと社員に伝えておくための資料を今の内から準備しておきましょう。
マイナンバーについておさらい!
via www.photo-ac.com
マイナンバーは、基本的にずっと同じナンバーを使い続けるよ。好きな番号を希望したり、変更することはNG。生年月日や住所などとはまったく関係のない12桁の番号が、それぞれに割り当てられます。ただし、情報が漏洩して悪用される恐れがある場合は、例外的に変更が可能!
マイナンバー制度は導入される前から様々な点で注目されていました。
住基カードという制度も国民総背番号制だという事で批判を受けていましたが、それよりも多くの情報を日本中全てで一元的に管理するのでさらに批判は集中していました。
住基カードという制度も国民総背番号制だという事で批判を受けていましたが、それよりも多くの情報を日本中全てで一元的に管理するのでさらに批判は集中していました。
しかし、実際に制度が導入されると様々な点で国民にメリットがある事もわかってきました。
その一つが、行政の無駄を削減するという事です。
今まででしたら住民票などの様々な書類をもって複数の役所を移動しなくてはいけなかったような面倒な手続きも、マイナンバーによって情報が行政同士で簡単に受け渡しできるようになり、手続きや必要書類が簡素化されました。
これによって国民も行政にもメリットがあるのです。
安全管理は絶対!
マイナンバーの安全管理措置
事業者は、マイナンバー及び特定個人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の適切な管理のために、必要かつ適切な安全管理措置を講じなければなりません。また、従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければなりません。
中小規模事業者に対する特例を設けることにより、実務への影響に配慮しています。
安全管理の下運用することが決められていますので、セキュリティー対策等はきっちりしましょう。
一方で不安な面も・・・
マイナンバー制度の導入にあたって非常に不安視されているのがセキュリティ面です。政府はセキュリティの保証のために実に様々な運用規定や厳しい違反罰則規定を設けていますが、実際に重要な情報を預かり運用するのは企業の責任です。マイナンバー制度導入により漏洩事故のインパクトは従来よりも大きなものとなることが予想され、それを未然に防ぐ企業努力と堅牢な仕組みづくりが最重要課題になってきます。しかしながら、多くの企業では新制度への業務システムの追従に追われており、セキュリティ面への対策は後回しの課題になっているのが現状です。
マイナンバーを管理する上で、一番の問題に上がってくるのはやはりセキュリティー面でしょう。
ウイルスや盗難など、外部からの攻撃に対しても対策はもちろん、内部流出の対策も必要です。
リスクの洗い出しなどをし、社内で体制を整えましょう。
ウイルスや盗難など、外部からの攻撃に対しても対策はもちろん、内部流出の対策も必要です。
リスクの洗い出しなどをし、社内で体制を整えましょう。
いつから利用が始まるの?
1.2015年10月以降の個人への配布にあわせて、順次、企業は従業員のマイナンバーを収集できる。
2.雇用保険は2016年1月1日以降の退職・雇用に関する手続にはマイナンバーを利用する。
3.所得税は2016年1月1日以降の提出分からマイナンバーを利用する。
4.社会保険関係は2017年1月1日以降提出分からマイナンバーを利用する。
昨年の一斉配布に始まり、今年から順次運用が始まっているマイナンバー。
今後、どんどん利用が広まっていくので、対応を遅らせないようにすることがポイントです。
今後、どんどん利用が広まっていくので、対応を遅らせないようにすることがポイントです。
年末調整で必要な書類は?
マイナンバーを利用する際は必ず本人に対して利用目的を明示しておかなくてはいけません。また明示した利用目的の範囲から逸脱しないようにシステムやルール面で相応の対策をとる必要もあります。これは年末調整の書類でも同じで、例えば配偶者特別控除申告書に必要なマイナンバーを「年末調整のために利用する」と明示しているにもかかわらず、それを社会保険の手続きに利用するのはNGです。ただし同じ書類のマイナンバーを「年末調整や社会保険の手続きに利用する」など複数の利用目的を明示することはできます。
注目すべき点は、利用範囲をきちんと明示しておく、ということです。
きちんと書類に記述しておくことで、様々なトラブルを免れることができます。
きちんと書類に記述しておくことで、様々なトラブルを免れることができます。