「マイナンバー提供を拒否したい」「社員にマイナンバー提供を拒否されたらどうしよう」などの言葉をよく見かけるようになりました。企業主は、このことに関連する記事を読んで、もしもの時に備えて下さい。
そもそもマイナンバーを勤め先に教えて大丈夫なのか?
マイナンバーを提供する側にしてみたら、
『本当に教えて大丈夫なの?』
『正当な利用をするのかな?』
『マイナンバーの管理は大丈夫なの?』
というような不安は当然あるでしょう。従業員側から拒否されたら、どうしたら良いの?と言うと、
①法令で定められた義務であることを周知し、提供を求める。
②提供を求めても応じないならば、書類の提出先の機関の指示に従う。
というのが、政府の見解です。決められた書類にマイナンバーを記載することは義務ですが、マイナンバーの提供に応じるのは義務ではありませんし、罰則もありません。
マイナンバーを収集する側としたら、マイナンバーの厳重な管理体制を整えて、信用してもらえるような体制を作っていかないといけません。
大丈夫かどうかは、マイナンバー収集側の信頼性の高さによると思うので、提供する側は自分でそれを見極めなければなりませんね。
国税庁の「国税分野のFAQ」の見解
Q2‐10 従業員や講演料等の支払先等から個人番号の提供を受けられない場合、どのように対応すればいいですか。(答)
法定調書作成などに際し、個人番号の提供を受けられない場合でも、安易に個人番号を記載しないで書類を提出せず、個人番号の記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務であることを伝え、提供を求めてください。
それでもなお、提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録、保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。
経過等の記録がなければ、個人番号の提供を受けていないのか、あるいは提供を受けたのに紛失したのかが判別できません。特定個人情報保護の観点からも、経過等の記録をお願いします。
なお、法定調書などの記載対象となっている方全てが個人番号をお持ちとは限らず、そのような場合は個人番号を記載することはできませんので、個人番号の記載がないことをもって、税務署が書類を受理しないということはありません。
この記録をもとに、政府に相談するのが最善策かと思います。
「副業が会社にばれる」と思ってマイナンバー提供を拒否する人は見てください!
副業が会社にばれるかどうかは、マイナンバー導入後も変わらず、マイナンバーでその人の副業収入を調べることもできません。会社に副業がばれる仕組みは一般的にはこう言われています。。
①500と300の収入を得る
②会社(本業)は、自社が払った500の分だけ市区町村へ申告
③本人は、収入800に対して確定申告(税務署に確定申告すれば市区町村にも情報が届きます)
④会社(本業)に住民税の通知が来ます。
ただし、収入800に対しての住民税です。住民税で副業がばれるのは、④の段階で、
「収入500に対する住民税としては多い」(収入800に対して計算されているので)
↓
「副業しているのでは??」
と思ったり、
住民税の明細に、「事業所得」(事業による収入)や「雑所得」(事業ではない収入)があることで、副業しているのでは?と思ったりするケースが考えられます。このしくみは、マイナンバーがあろうとなかろうと変わらないのです。
ただし、副業を給料でもらっている場合は合算されてしまいますし、副業でマイナスを出した場合は「収入500に対する住民税にしては少ない」と思われてばれてしまいます。
副業でプラスなら分けることもできますが、マイナスだと分けられません。といっても、会社でここまでチェックしているかというと疑問です。
「副業をチェックする!」という思いで、チェックしないとなかなか気づかないでしょう。また、メインの会社が、社員の他の給料収入を調べることなどできません。
マイナンバー導入で誰でも情報を見ることができるようになるわけではないのです。
最近見たネット記事で誤解がありました。これを防ぐために、確定申告書には、「住民税を自分で納付」という欄があり、これをチェックしていれば、収入300に対する住民税は、自分に来るのでばれません。
社会保険に加入していないから提出を拒否したいと思っている会社は見てください!
マイナンバー制度開始により、納税情報から社会保険未加入となっている企業、個人を特定し、加入を促進するとしています。未加入企業に対して年金事務所が調査を実施し、企業の実態を調べます。
調査に対してリアクションを起こさない場合には、最悪の場合は過去2年分の社会保険料を一括徴収されます。
社会保険料は企業と従業員が折半負担しており、企業負担だけでも従業員の報酬に対し約15%となります。
年収400万円の従業員の場合、年間会社負担額は60万円となります。
2年分ということは、120万円です。
上記に該当する従業員が10名いる場合、1,200万円の企業負担が発生します。
これはあくまでも過去の保険料ですので、加入後は毎年600万円の会社負担が継続して発生します。これまで年金事務所から調査や連絡が入ったことはないから、今後もないだろうと甘く考えていると、ある日突然上記のような負担が発生することとなり、企業経営に非常に大きな影響を与えることとなります。
今後は小規模な事業所であっても『加入逃れ』や『加入漏れ』は許されなくなります。
これからの経営は社会保険への加入を前提に考えなければなりません。
政府のマイナンバー導入の本当の目的は、ここにあるのかもしれません。
マイナンバーの受け取りの時点から拒否する人がいる?
マイナンバーの受取拒否がネット上で話題になっているのご存知だろうか。2015年10月1日から通知ガードが日本在住者一人一人に配布され、翌年の2016年1月から運用が開始されます。自身に国民総背番号(マイナンバー)を付与されるのが嫌で受け取り拒否はできますがデメリットを伴います。
今回、管理人サスケが想定されるマイナンバー受け取り拒否のデメリット9個をお伝えします。
想定されるデメリットは?
3.1 年金を受け取れない
3.2 就職・転職できない
3.3 住民票が移せない
3.4 生活保護を受けれない
3.5 国民健康保険証が貰えない
3.6 給料を受け取れなくなる
3.7 携帯電話を利用できない
3.8 引っ越し時にインフラが契約できない
3.9 銀行口座を開設できない
でも拒否するとこんなにもデメリットがあるのなら、素直に受け取っておいたほうがいいのではないでしょうか?