マイナンバー制度施行!金庫でのマイナンバー保管

行政の情報管理の効率化、一元管理を目指してつくられたマイナンバー制度ですが、事業者には色々と負担が大きいようです。とくに、特定個人情報であるマイナンバーの管理には手を焼いている事業者も多いようです。そんな中、金庫でのマイナンバー保管が今一番メジャーな方法になりつつあります。

マイナンバーって?

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国民の利便性の向上

これまで、市区町村役場、税務署、社会保険事務所など複数の機関を回って書類を入手し、提出するということがありました。マイナンバー制度の導入後は、社会保障・税関系の申請時に、課税証明書などの添付書類が削減されるなど、面倒な手続が簡単になります。また、本人や家族が受けられるサービスの情報のお知らせを受け取ることも可能になる予定です。
行政の効率化

マイナンバー制度の導入後は、国や地方公共団体等での手続で、個人番号の提示、申請書への記載などが求められます。国や地方公共団体の間で情報連携が始まると、これまで相当な時間がかかっていた情報の照合、転記等に要する時間・労力が大幅に削減され、手続が正確でスムーズになります。
公平・公正な社会の実現

国民の所得状況等が把握しやすくなり、税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給の防止、さらに本当に困っている方へのきめ細かな支援が可能になります。

これまで日本では個人情報は各地方自治体や団体などで別々に管理されていましたが、これにより年金の不正受給、脱税などの問題が常態化していました。
これは社会保障番号制度のあるアメリカなどから「縦割り行政」と揶揄されることも多く、非常に非効率な体制でした。
そこで情報を一元管理するマイナンバー法が施行されることになりました。
多くの企業ではその対応に追われているのが現状で、また流出などが懸念されています。

マイナンバーを流出させると重い処罰がある

個人情報保護法でも個人情報を不適切に扱うなどした場合の罰則は設けられています。しかし、番号法では個人情報保護法で設けられている罰則がグレードアップしている上に、いくつかの罰則が新設されました。

最も重い罰則は「個人番号関係事務又は個人番号利用事務に従事する者又は従事していた者が、正当な理由なく、特定個人情報ファイルを提供」した場合の「4年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又は併科」。

ほかにもマイナンバー関係事務担当者が自分の利益や他人の利益のためにマイナンバーを漏洩させた場合や、騙したり、暴力を振るってマイナンバーを強奪した場合などにも3年以下の懲役や150万円以下の罰金が待っています。
それをした人だけでなく、その管理者にも罰金刑が科せられるので、担当者選びは慎重に行う必要があります。

このように、マイナンバーを流出させた人には重い刑罰があり、またその管理者、企業にも何かしらの刑罰があります。
流出させた場合の企業にとってのダメージも相当なもので、取引先などとの信頼の失墜、社会的な信用も失うこととなります。
そのため、担当者選び、マイナンバーを扱う業務のマニュアル化、保管の方法及びそのセキュリティーなど、企業としては厳重な対策を講じる必要があるのです。

金庫で保管するのが得策?

防盗金庫とは、盗難の対策に強い金庫で、日本セキュリティファニチュア協同組合連合会では防盗基準を設定し、その基準をクリアしたものを防盗金庫と認定しています。防盗金庫は、火災などに対応する耐火性能もあります。
パソコン上に保存しておく場合、どうしてもウイルスなどから守るセキュリティー対策に高額の費用が必要となります。
防犯金庫に入れておけば盗難対策はもちろん、マイナンバーの担当者以外の社員がマイナンバーに触れることも防ぐことができ、内部流出の対策にもなります。
また、火事からも中の書類を守ってくれるのは安心ですね。

金庫を選ぶときのポイント

金庫購入時のチェックポイント

金庫に求められる「防盗性」「耐火性」に加えて、家庭用に金庫を購入するときは、「サイズ」「収容物」「重さ」「鍵のタイプ」などにも注意しましょう。次のポイントをチェックしてみてください。
(1)サイズ

まず、室内のどこに置くかを決め、そのスペースに収まる金庫を探すようにしましょう。
(2)収容物

金庫は、火災時に高温度・高湿度になるため、フロッピーディスクやビデオテープなどは熱に耐えられません。これらを保管するには、専用の金庫が必要です。また、真珠などの宝石類、カメラ、革製品なども、高熱で変質、変形することがあるので注意が必要です。
(3)重さ

手提げ金庫などの軽い金庫は、簡単に持ち去ることができるので、盗難対策には向いていません。一方、重い金庫は、金庫と収容物の重さで相当な重量になります。設置する床面の耐荷重強度が十分な場所であるかを事前に確認しておきましょう。
(4)鍵のタイプ

鍵のタイプはさまざまですが、「テンキー錠」タイプなら、暗証番号で解錠し、扉を閉めると自動的に施錠するので、施錠忘れがなく便利です。「シリンダー錠」は、解錠時に鍵が抜けないタイプを選ぶと、施錠忘れを防止できるのでおすすめです。
(5)金庫の床固定/ベースボードの設置

最近は、かなりの重量がある金庫でも、複数犯が強引に2階の窓から投げ落として持ち去るなど、手荒な手口も発生しています。そこで有効なのが、防盗金庫の床固定やベースボードの設置です。

まず、入れる書類の量、大きさなどから金庫を選ぶ必要があります。
USBメモリなどに保管する場合は、熱を遮断するタイプの金庫を選びましょう。
また、あまりに軽すぎるものは、盗難対策に向いているとは言えませんが、逆にあまりに重いものだと部屋まで運べなかったり、物件の荷重可能量を超えてしまう恐れがあります。
カギの選択も防犯上重要な点で、オーソドックスな錠タイプだとピッキング、合い鍵を作られるなどのリスクがあります。
ベースボード(金庫を取り付けるための金属板)はただ金庫を床にくっつけるよりも更なる防犯性の向上が期待できるそうです。

困ったら金庫診断士に相談しよう

金庫診断士は、金庫のエキスパートです。
日セフ連では、金庫に関する業界の共通認識を広めるために、金庫診断士制度をつくりました。日セフ連で講習・試験を受けて、認定された金庫診断士は、ユーザーに対して、正しい選び方や使い方など、金庫に関するアドバイスや提案を行っています。
企業の規模、想定される事態に応じて金庫を選ぶ必要があります。
しかし、数ある金庫から選ぶことは素人では大変な面もあるようです。
金庫診断士は適格な指示、アドバイスをしてくれるので一度相談してみましょう。

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