会社に秘密で副業をしている人はマイナンバー制度がきっかけで露見するのではないのかと心配されています。特にこの話題に敏感なのがキャバクラなど夜に水商売をしている人たちです。副業が会社にわかるようになれば夜の街は人手が足りなくなるのではないかと言われています。就業規則で副業を禁止している会社に夜の街で働いているのが露見すればトラブルになることは避けられないでしょう。副業をしているのが従業員を見つけた場合多くの会社はどのように処理するのでしょうか。
マイナンバーで会社に副業がバレる?
マイナンバーが導入されると
1)勤務先(副業含め)にマイナンバーを提出しなければならない
2)副業でアルバイトをしていると確定申告が必要
3)確定申告をすると、副収入分を含めた住民税額が会社に通知されるのでバレる
国政モニターにも意見が寄せられたようです
マイナンバー制度が実現されることになって誠によかったと思っているが、「副業が勤務先にバレるのではないか」と懸念する声が結構ある。徴税はしっかりやるべきだが、その副作用で副業をやめる人が続出したら、本人も副業の雇い主も困り、国の経済にも打撃で、何もいいことがない。勤務時間以外の過ごし方を会社が拘束するのは、さして合理的なこととも思えず、極論すれば職業選択の自由の侵害、人権侵害ともいえる問題だ。具体的方法はわからないが、副業が勤務先にわからないように制度運用されることを望む。
内閣府が回答!マイナンバーが導入されてもバレることはない?
マイナンバー制度については、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」が平成25年5月に成立したことを受け、平成27年10月より個人番号の通知が開始されており、平成28年1月以降、順次、社会保障、税、災害対策の行政手続で必要になります。しかしながら、マイナンバー制度導入に伴い、地方税関係手続に変更が生じるものではなく、マイナンバー制度の導入により副業を行っている事実が新たに判明するものではありません。
住民税の税額等は、特別徴収額の決定通知書により給与支払者を経由して納税義務者に対して通知されており、この通知書に前年の給与収入合計額が記載されていることから、現在でも、勤務先の企業が支払った給与額との比較で、副業を行っている事実が判明する場合もありうると考えます。
マイナンバー制度は、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されるもので、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平かつ公正な社会を実現する社会基盤であり、期待される効果としては、大きく3つあげられます。
そもそも会社の副業禁止は正当なのか?
サラリーマンが副業しようと考えた時に立ちはだかる大きな壁に会社の副業禁止規定があります。就業規則を見たことがある方はご存知かと思いますが、たいていどこの会社も副業してはいけません的なことを記載しています。
じゃあ、サラリーマンである以上副業はできないのか?というと、そうではないんですよね。
まず、会社が副業を禁止したがる理由を考えてみましょう。
何かわかりますか?
それは、本業へ支障をきたさないため、つまり、副業に勤しむあまり本業が手抜きになってしまうことや本業で知り得た情報を勝手に同業他社に提供するようなことを禁止したいのです。
実際にあった過去の判例(裁判の事例)でも、本業に支障をきたした副業の場合は雇われ側が負け、本業に影響がなかった場合は会社が負けています。
マイナンバー以外のところを注意するべき?
それよりも怖いのは不審な行動です。毎日7時から居酒屋でアルバイトしだして、やたらと焦って帰るようになったり、疲れてずっと眠そうにしてるとかですね。あとは、バッタリ遭遇してしまうケースも危険です。例えば、接客系のアルバイトをしていて上司がたまたま店にきてバッタリ。「お前、何してるんだ」というケース、実際にあるみたいですから。(そういえば、以前学校の先生が風俗で働いてるのがバレたというニュースありましたね)
企業の対処は?約7割が処分か
一般財団法人労務行政研究所のリサーチによると、マイナンバーの収集に向けた事務の対応状況は、11月時点で39.6%の企業で対応完了、59.2%で現在も対応中だそう。
ところで、マイナンバー制度が始まることによって、“副業”が発覚しやすくなると言われていますが、もしも副業が発覚したら各企業はどのように対応するつもりなのか、気になっている人もいるでしょう。
そこで、同調査を参考に元市議会議員の筆者が、マイナンバー制度によって副業が発覚したときに企業が予定している対応についてお伝えしましょう。
では、就業規則に明確に“副業禁止”の規定を設けている会社はどのくらいあると思いますか?
同調査が417社に実施したアンケートによれば、明確に「副業禁止規定がある」と回答した企業は83.5%に達するそう。
少なくとも、会社に“無断で”副業をするのだけは避けたほうがよさそうです。でも、生活のためにどうしても“副業”を続けなくてはならない人もいますよね。
そこで、“副業”が発覚した際の対応を尋ねてみると、もっとも多かったのは35.3%が選んだ「極端な事案にだけ対処する」というもの。
次いで、「副業を禁止している以上、厳格に対処する」の32.2%、「検討中」の13.2%と続きます。
禁止規定を設けている企業の7割が、発覚した時点で何らかの対処を考えているようですが、その事情によっては対応を考慮してくれる会社もあるよう。
もしも、諸事情によって副業をせざるをえない場合には“バレる”形での発覚を恐れるより、事前に勤務先に相談しておくほうが賢明といえそうです。