マイナンバーのメリットとは?

制度導入には否定的な意見が多くありますが、便利になることもたくさんあるようです。私たちの生活にマイナンバーがどう役立つのか調べてみました。

マイナンバーが導入されたきっかけは?

マイナンバーの導入は、実は何十年も昔から検討されていました。ただ、プライバシー保護の観点からこれまでは導入が見送られてきていました。

今回ついに導入へと踏み切ったのは、2007年に発覚した年金記録問題がきっかけです。これまでは個人情報の管理を組織ごとにバラバラに行っていたため、年金記録にミスや漏れが起きてしまっていたのです。マイナンバーの導入によってこうしたミスを予防することも目的のひとつです。

制度の目的は3つ

公平・公正な社会の実現
 1つ目は、公平・公正な社会の実現です。所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止するとともに、本当に困っている方にきめ細かな支援を行えるようになります。
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国民の利便性の向上
 2つ目は、国民の利便性の向上です。添付書類の削減など、行政手続が簡素化され、国民の負担が軽減されます。また、行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政機関から様々なサービスのお知らせを受け取ることが可能になります。
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行政の効率化
 3つ目は、行政の効率化です。行政機関や地方公共団体などで、様々な情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減されます。複数の業務の間での連携が進み、作業の重複などの無駄が削減されるようになります。
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安全・便利に使うためには個人番号カードが必要です

個人番号カードは運転免許証やパスポートのように身分証明にも使うことが出来ます。
本人確認で写真が入ったものを求められた時、免許証など持っていなくて困っていた方はぜひ作っておきましょう。

個人番号カードは電子申請を行えるICチップが搭載されています。加えて図書館の利用証や印鑑登録証など各自治体のサービスに使うこともできます。

とっても便利な反面、個人番号カードで個人情報がわかってしまうのでは?と心配になるかもしれませんね。
ですが個人番号カードに搭載されるICチップにはカードの両面にかかれている情報(住所・氏名等)と電子証明書のみ記録します。所得や病気の情報などは記録されませんので安心してください。

2016年1月以降に希望者に交付されるこの「個人番号カード」では、健康保険証を早急に取り込んでいくことが政府の方針で決まっており、ICカードの空き容量に健康保険証の記号番号を書き込んで機能を追加すれば、健康保険組合に加盟する民間事業者の事業所単位などでICカードを配るという普及策も考えられる。

さらに、行政機関で交付される証明書・サービス(年金手帳や健康保険証など)、および民間事業者が提供するサービス機能(身分証明・会員証やクレジットカード、ポイントカードなど)が追加される可能性もある。

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マイナポータルで安全チェック

■「マイナポータル」で個人情報のやりとりの記録が確認できます
 行政機関がマイナンバーの付いた自分の情報を「いつ」、「どこと」やりとりしたのかを自宅のパソコンやスマートフォンなどから確認できる仕組みで、平成29年1月から利用できる予定です。行政機関が保有する「自分に関する情報」や「行政機関からのお知らせ情報」などもご覧いただけます。
 また、マイナポータルを利用する際は、なりすましによりマイナンバーの付いた自分の情報を詐取されないように、個人番号カードに格納された電子情報とパスワードを組み合わせて確認する公的個人認証を採用し、本人確認を行うための情報としてマイナンバーを用いない仕組みが検討されています。

日本経済に与える影響

マイナンバー制度に期待することを調査したところ、71.5%が制度導入に期待を抱いていることがわかりました。期待することとして、「行政の手続きなどの手間が省け、便利そうだ(251pt)」と回答した人は全体の54.5%、次いで「身分証明が簡単になりそうだ(160pt)」、「社会保障の不正受給がなくなりそうだ(158pt)」など、社会保障や税、行政手続きなど利便性に対し高い期待が寄せられました。
・資産を増やすことも大切だが、国民の義務である納税についてもしっかり行いたい(40代・男性)
・今まで以上に個人が自身の情報をきちんと管理し、意識を高める必要があると思う(30代・男性)
・コストカットや増収分をきちんと減税などで還元してほしい(20代・男性)
・国は早い段階から学校教育で投資やお金の仕組みを教えるべき(30代・女性)
・資産状況が丸見えになるなら、タンス預金が増えると思う(40代・女性)
・マイナンバー流出や手間を考えると銀行や証券会社を分散しない方がいいかもしれない(30代・男性)
2016年に始まるマイナンバー制度は、行政分野で3000億円、準公的分野で6000億円、民間分野で2500億円の年間コスト削減効果が見込まれる。税や社会保障の手続きのほか、引っ越しなど民間サービスの手続き簡素化が期待でき、大きな経済効果を生む見込み(日本生産性本部2011年調査、法改正に伴う民間利用拡大を前提)
不安の多くある中での導入ですが、この機会に税や社会保障について真剣に考えるきっかけにはなっているようです。
様々なメリットがあるマイナンバー制度を上手に使っていきましょう。」

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