市立小学校の職員がマイナンバーを紛失!書類移動中の安全管理措置を怠った模様!

1月27日、横浜市の市立小学校職員がマイナンバーを紛失する事件が起こりました。報道によると電車移動中に書類を入れたカバンを紛失したようです。マイナンバーの安全管理措置は書類の移動中においても講じなければいけません。事件を参考に講じるべきであった安全管理措置について考えてみましょう。

54人分のマイナンバーを紛失!

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横浜市教育委員会は27日、市立新吉田小学校(港北区)の20代女性事務職員が、教職員38人とその家族16人の計54人分のマイナンバーが書かれた書類を紛失したと発表した。事務職員は神奈川県警などに遺失物の届け出をした。情報の悪用は確認されていないとしている。
市教委によると、事務職員は26日午後、東急横浜駅で下車する際、マイナンバーのほか、教職員や配偶者と扶養親族の氏名が記入された書類を入れたかばんをなくしたことに気付いた。

神奈川県教委の給与事務所に書類を届ける途中で、10分ほど乗車している間、足元にかばんを置いていた。

今回事件を起こしたのは市立小学校の教職員ですが、企業においても同じ問題が起きないとは限らないので、企業担当者の方もチェックしておきましょう。

書類を入れていたのはトートバッグ

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女性職員は学校を出るときは普段使用しているチャックがついていないA4サイズのトートバッグに書類を入れて行ったが、綱島駅でトイレに立ち寄った。

持ち出しにあたっては漏洩の防止が求められます!

特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す場合、容 易に個人番号が判明しない措置の実施、追跡可能な移送手段の利用等、 安全な方策を講ずる。
「持出し」とは、特定個人情報等を、管理区域又は取扱区域の外へ移 動させることをいい、事業所内での移動等であっても、紛失・盗難等に 留意する必要がある。
≪手法の例示≫
* 特定個人情報等が記録された電子媒体を安全に持ち出す方法としては、持出 しデータの暗号化、パスワードによる保護、施錠できる搬送容器の使用等が 考えられる。ただし、行政機関等に法定調書等をデータで提出するに当たっ ては、行政機関等が指定する提出方法に従う。
* 特定個人情報等が記載された書類等を安全に持ち出す方法としては、封緘、 目隠しシールの貼付を行うこと等が考えられる。

中小企業における特例

○ 特定個人情報等が記録された電子媒体又は書類等を持ち出す場合、 パスワードの設定、封筒に封入し鞄に入れて搬送する等、紛失・盗 難等を防ぐための安全な方策を講ずる。
特定個人情報が記載された書類等を社外に持ち出す場合、企業は情報漏洩の防止措置を講じなければいけません。中小企業においては封筒に封入してカバンに入れて持ち運ぶことで良いとされていますが、なるべく鍵付きのカバンに入れて持ち運ぶようにしましょう。

今後職員の指導を徹底するとのこと!

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前田室長は「職員をはじめ、ご家族の方に心配をかけて申し訳ない」とコメント。

そのうえで「あってはならない業務中のミス。個人情報の取扱いについて徹底するようにして再発防止に取り組む」と話した。

女性事務職員の処分については「県警などとも相談している最中。紛失が故意であるか、過失であるかも含めて分からないので、詳細は決まっていない」としている。

企業には個人番号事務取扱担当者への監督と教育が求められています!

個人番号事務取扱担当者の監督
事業者は、特定個人情報等が取扱規程等に基づき適正に取扱われるよう、事務取扱担当者に対して必要かつ適切な監督を行う
個人番号事務取扱担当者の教育
事業者は、事務取扱担当者に、特定個人情報等の適正な取扱いを周知徹底するとともに適切な教育を行う

コストをかけられない中小企業ほど人的管理に力を入れるべき!

マイナンバーに対応する体制を整えるために、設備に投資する余裕がないという事業者・団体であればあるほど、人的安全管理措置を重視することで、効率よくマイナンバーの安全管理が可能となります。
ネットワーク環境のセキュリティをエンジニアに委託するのも、事業所に監視カメラ等の記録施設を整備するのも莫大な費用がかかりますが、人の教育はそれよりも安く済みます。
それでいて、情報漏えいの大きな部分を占める人的ミスを軽減できるのですから、これよりもコストパフォーマンスが良い安全管理措置は、他にありません。
マイナンバーの安全管理措置を低コストかつ確実性を高めたいのであれば、人的安全管理措置にこそ、コストをかけるべきであると考えます。
安全管理措置において重要なのはやはり職員への監督と教育です。どれだけシステムや組織を構築しても従業員の教育がしっかりしていなければ運用することはできません。コストをあまりかけられない中小企業だからこそ低コストで済む従業員への監督と教育はきちんとするようにしましょう。

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