マイナンバーの管理に企業はてんてこ舞いとなっているようです。金庫での保管を検討している企業も多く品薄状態が続いています。金庫選びの際、気を付けるポイントを紹介します。
厳しいマイナンバー流出の罰則
マイナンバーについて定める番号法は、個人情報保護法の「特別法」としての位置づけとなっています。このため、マイナンバーに関しては番号法の規定が個人情報保護法よりも優先されます。番号法では、個人情報保護法よりも厳しい罰則等が定められています。最大2070万件の顧客情報が流出したとされるベネッセ個人情報流出事件では、委託先が不正な利益を得る目的で個人情報を第三者へ提供したり盗用した場合においても、個人情報保護法ではその行為を罰する罰則は存在しなかったことから、警視庁では不正競争防止法違反(営業秘密の開示・複製)という罰則での逮捕・起訴となりました。
その反省から、今回の番号法では、個人番号利用事務等に従事する者が、正当な理由なく特定個人情報ファイルを提供した場合、4年以下の懲役または200万円以下の罰金または併科という重い刑罰が科されることになりました。
また、マイナンバーの漏洩などに関し、以前の個人情報保護法とは比べものにならないほどの重い罰則が科せられることになりました。
金庫には様々なタイプの鍵があります。
●シリンダータイプ
一番オーソドックスな「鍵」を使って施錠するタイプです。鍵を挿入して回せば施錠・解錠出来るので取り扱いが簡単です。
弱点は簡単に鍵の複製品が作れてしまう事と、ピッキングによる解錠の可能性がある事。
そのため、現在ほとんどの金庫はピッキングの困難なディンプルキーを採用しています。●ダイヤルタイプ
金庫の中で一番オーソドックスなタイプです。
ダイヤルによる機械仕掛けのため、動作の信頼性が抜群です。一方いちいちメモリを合わせる手間がかかってしまうので、頻繁に物を出し入れするような使い方の場合不便を感じるかもしれません。●テンキータイプ
電子ロックの暗証番号をボタン入力するタイプ。
自由に暗証番号を自由に設定・変更できます。ボタンをプッシュするだけで解錠できるので、ダイヤルタイプの様な煩わしさがありません。一方、電ロックは電池で動作しているため、電池がなくなれば解錠することはできません。ただ、施錠状態で電池交換は出来ますし、電池が切れても暗証番号は記憶されているのでそう言った不安はありません。●指紋認証タイプ
指紋認証などの体の一部を利用し認証に利用する事を生体認証と呼び、最新の認証システムです。
一番の長所は何と言っても指を機会にスライドさせるだけで解錠できる手軽さと登録された指紋以外では解錠出来ないセキュリティーの高さです。さらに指紋は複数登録出来るため、家族の指紋を登録でき、暗証番号を忘れて解錠出来なくなることもありません。また、怪我などで登録した指が使えない場合、別の指を予め登録しておけば安心です。デメリットはテンキーと同じように電池切れ。さらに指紋は年月とともに若干変化していくため、認証されにくくなることがあります。
小規模の会社では金庫での保管が安全かと思いますが、その金庫にも多数の種類があります。
金庫であれば何でもOKではありませんので、「マイナンバ―」の保管という用途に合った金庫を選ぶ必要がありますが、カギによっては防犯性能が弱いものもあるので注意が必要です。
どれを選べばいいかわからない!そんな時は金庫診断士に相談!
金庫診断士とは、正しい金庫の知識や使い方の普及を目的に制定された資格です。
平成7年1月に発生した阪神淡路大震災による金庫の被害状況や、同年7月1日から施工されたPL法に伴って制定されました。
金庫診断士は、業界の共通な知識レベルを持ち、消費者に対し、正しいアドバイスや適切な提案が実施できるスキルをもっています。
どんな金庫を選んだらいいか迷ったら、金庫診断士のいる専門店に相談してみるのもいいでしょう。
資格保有者はまさにうってつけです。
金庫が決まったら、インターネットで注文しよう!
実際に金庫を扱っているインターネットショップは多く、専門店もあります。サイズや価格はもちろん、型番、キータイプ、外寸などかなり細かな詳細まで掲載されている場合がほとんどですから、直接買うのとほとんどかわりません。さらに豊富な種類から選べ、使用用途や価格別で探しやすくなっているので、自分が欲しいものを選びやすくなっています。インターネットショップであればクレジットカード決済に対応しているところがほとんどですから、高価な買い物であってもお得に購入できるでしょう。
また入荷時期が未定では不安が残ります。
在庫の確保と品揃えといった点ではインターネットの方が優位性があります。
多数の店舗で販売されていますので、よくよく検討して購入することをおすすめします。
「マイナンバ―」は独立した法令ではなく、あくまでも個人情報保護法の中の「特別法」としての位置づけされている法令です。
そのため、まずは個人情報保護法を改めて見直しすることから始め、その理解の上にマイナンバ―がるのです。