今さら聞けない☆マイナンバーの基本≪5≫取扱いのポイント③収集・保管と廃棄

ここでは、マイナンバー取扱いのポイント③収集・保管と廃棄について解説します。マイナンバーを収集する時期、保管できる場合や、廃棄の方法などについて解説します。

マイナンバーの取扱いのポイント③ 収集・保管と廃棄

収集

特定の場合を除き、第三者がマイナンバーを収集・保管することはできません。

「収集」とは、「マイナンバーを集める意思をもって自己の占有に置くこと」をいいます。
第三者のマイナンバーを見るだけでは収集とはみなされませんが、メモなどに書き留める行為は収集にあたります。

Q. マイナンバーを収集する時期はいつですか?

A.
個人番号関係事務(=支払調書等を行政機関等に提出する事務)を行う必要が生じた時点で提供を受けるのが原則。
ただし、将来必要になることが予想されるのであれば、事前に提供を受けてもよい。
事業所では、マイナンバー関係事務処理に限り、従業員などのマイナンバーの収集・保管ができます。

マイナンバーの人事データベースへの保管はには、細心の注意が必要です。

【注意】マイナンバー制度をかたった詐欺にご注意ください|多摩市 (36636)

保管

個人番号は、番号法で限定的に明記された事務を処理するために収集又は保管されるものであるから、それらの事務を行う必要がある場合に限り特定個人情報を保管し続けることができる。
休職中の従業員に関しても同様に・・・(中略)

復職が未定であったとしても、当該従業員の特定個人情報は引き続き継続雇用の状態であるため、マイナンバー等を保管しておくことによって再度収集する手間を省くことができるのです。

また、退職した従業員に対して退職後も支給する給与や賞与がある場合も、源泉徴収票の作成が必要である限り保管し続けることができると解釈することができます。

 具体的な保管方法としては、マイナンバーが記載された書類、電子媒体(USBメモリー、CD、DVD、MO等)は、鍵のかかる引き出しや棚に保管しよう。マイナンバーが記録されていたり閲覧できたりするパソコンなどは、セキュリティワイヤーなどで固定して、容易に盗み出されないようにしよう。

廃棄

これまでの個人情報保護法では、書類などの「廃棄」は義務付けられていませんでしたが、マイナンバー法では、事務処理の終了後や保存期間の経過後には、マイナンバーの廃棄または削除が義務付けられています。
マイナンバー保管・廃棄の注意点 – マイナンバー対応 電子データシュレッダー ファイル消去ならAOSデータ (38886)

廃棄方法ですが、ガイドラインによると、復元出来ない手段で削除または廃棄することが求められています。

例えば紙などの種類は、シュレッダーをかけることがそれに当たるでしょう。また焼却や運送会社が手がけている溶解処理を利用することも考えられます。外部に廃棄を委託する場合は、委託先が確実に削除、廃棄したことを確認するため、証明書等をもらうことを忘れてはなりません。

継続的な雇用関係にある場合は保管できる

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情報を保管することが認められるのはどういったケースなのでしょうか。この答えはシンプルで、その従業員と継続的な雇用契約を結んでいる場合にOKとなります。

源泉徴収や社会保険料などの事務処理をするにあたって、毎年わざわざマイナンバーを提供してもらっていたのでは手続きが煩雑になってしまいます。そこで、継続的に利用する必要が認められる場合には、保管も継続することができるというわけです。

マイナンバー制度とは~どう対応すればいいのか~ - マオ社労士事務所(東京都北区) (36635)

Q. 法定保管期間のない書類(支払調書等)は、いつまで保管できますか?

支払調書の控えを保管する期間については、確認の必要性及び特定個人情報の保有に係る安全性を勘案し、事業者において判断してください。

なお、税務における更正決定等の期間制限に鑑みると、保管できる期間は最長でも7 年が限度であると考えられます。

Q. マイナンバーの記載された書類ごと廃棄しなければならないのですか?

A. 書類自体に保管の必要性がある場合は、番号部分をマスキングして塗りつぶしたり、削除したりすることで、継続して保管できます。
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