マイナンバーの保護にかかる金銭とは

マイナンバーを企業が集めた際、その保護には様々な労力が必要とされます。今回は、特に金銭的な負担についてまとめてみました。

行政がマイナンバーを導入するコストは?

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時事通信は、導入コストについて「システム構築費などの初期費用2700億円に加え、運用開始後も維持費などで年300億円程度が必要になる見通し」(5/2付)と報じています。
多額の導入コストに加え、維持費もかかっています。
このような制度で、企業への負担はどのようなものでしょうか。

企業がマイナンバーで要するコスト

このマイナンバー制度の運用開始にあたっては、マイナンバーのライフサイクル管理を企業が行っていく必要がある。
大前提として、企業が自治体に提出する書類、具体的には源泉徴収票など税に関する書類や健康保険など社会保障に関する書類などにマイナンバーの記載が義務づけられるため、従業員や支払が発生する個人事業主などからマイナンバーを事前に取得しておき、秘匿性が高い情報であるがゆえに厳重な保管を行う。
そして、申告のタイミングで各種書類にマイナンバーを記載し、自治体に提出することになる。
また、従業員が退職するなどマイナンバーがその企業にとって不要になった場合でも、7年間厳重に保管した上で復元不可能な形で破棄することも要件の1つに数えられている。
このような管理を実現するためには、既存業務を見直しながら、各種帳票を出力するためのシステム、具体的には人事給与パッケージなどの改修が必要だ。
まず、社内の制度を見直し、マイナンバーを取り扱う環境を整える必要があります。
マイナンバー制度への対応を進めている(あるいは完了した)企業は2割弱にとどまる。企業の約6割は対応を予定しつつも何もしておらず、全体の進捗状況は8.9%にとどまっている。対応を進めている企業の具体的内容では、「給与システムの更新」が半数を占め、「社会保障関係書類の更新」「基本方針・取扱規程等の策定」が3割台で続く
対応の進捗状況は芳しくありません。
マイナンバーの普及率の低さがこの数字の原因となっています。
企業に付番される「法人番号制度」は、約4割が「知らなかった」と回答。特に従業員数5人以下の企業の半数超は法人番号制度自体を認識していない状況だった。

対応における自社コスト負担の額は平均約109万円。従業員数に応じて上昇し、1000人超の企業は平均約581万円となった。

大企業には多大なる金銭的な負担が、平均的に100万円を超えるコストがかかります。
番号制度対応の準備(番号制度の理解、体制整備等)
個人番号を取り扱う対象事務の明確化
個人番号を取り扱う対象事務の運用整理(個人番号の適正な取扱いルール等)
個人番号を取り扱う対象事務に係るシステムの改修
個人番号を取り扱う従業員に対する研修、周知
実際の状況としてまだ広くは浸透していません。
またコストも多くかかるので、中小企業にとっては負担であるといえます。

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