マイナンバー制度の施行に伴い、各方面からの反発があります。私たち個人が実際に拒否したらいったいどうなるのでしょうか?
受け取り拒否は実は問題ない
実はマイナンバーは、「受け取り拒否」、つまり無視をしても問題のない制度なのだ。そもそも、現在配られている「通知カード」自体、受け取らなくても何ら罰則はない。
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、通称「マイナンバー法」に詳しい、弁護士の水永誠二氏が語る。
「通知カードの受け取りを拒否することは可能です。簡易書留で送られてくるだけですから、配達員が来ても出なければいい。受け取らないまま1週間が経過すれば、通知カードは市区町村に戻る。それらの自治体から『受け取ってください』と督促が来ますが、それも無視すれば、3ヵ月で通知カードは破棄されます。
法的に問題はないようですね
会社にも申告しなくてもよい
サラリーマンなら、すでに人事や経理から番号の提出を求められている人も多いだろう。だが実は、応じなくても罰則規定はない。社会保険労務士の北見昌朗氏が解説する。
「提出を拒否すれば、『出してください』と、経理や人事から督促を受けます。しかしそれでも嫌だといえば、『督促をした旨』を記載した上で、人事は税務署に提出する。税務署はそれを受理してくれます。
企業にも提出しなかった社員にも、現状では何ら罰則規定はありません。今後も、提出しないからペナルティを科す、ということはできないと思います」
会社の人の目は気になるところですが、こちらも特に罰則などはないようです。しかし、国税局に脱税を疑われる恐れもあるそうです。
著名人も申告を拒否している
尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏が、ギャラ振り込みのため各方面からマイナンバーを尋ねられ、すべて断っていることを13日、ブログで明らかにした。尾木ママは「マイナンバー教えてという連絡が押し寄せて来た」ことを明かし「~けど、嫌!!」と通知を拒否していることを打ち明けた。
マイナンバーについて、尾木ママは情報漏れが避けられないことを危惧、「個人情報がたった1枚のカードに収められてしまうなんて」と当初から徹底反対を貫いてきた。
実際に申告拒否を宣言している方もいるんですね
受け取り拒否にメリットはあまりないかも・・・
個人番号(マイナンバー)の通知カードを受け取らなかったとしても、10月5日現在で住民票登録をされている全ての方には番号がすでに割り振られています。通知カードを受け取るかどうかと番号が付くかどうかとは関係ありません。
通知カードを受け取らない人が多数生じたとしても、マイナンバー制度そのものは廃止されません。
住民基本台帳制度が失敗したのは、住基カードを作成しなかった人が多かったから…という話はデマです。そもそも住民基本台帳制度そのものは今のマイナンバー制度に発展的に引き継がれています。制度が失敗したという話は正しくはありません。
通知カードが返送された事によるデメリットを考えましょう。
市区町村に通知カードが返送された場合、その方の住民票の情報として通知カードが返送された事がなんらかの形で記録される可能性が高いです。決まっていることではありませんが、情報を管理する側としては、通知カードが届いていない人としての管理は必要となるでしょう。それによって何らかの不利益があると決まっているわけではありませんが、あまり気持ちのよい事ではないように思います。
受け取り拒否をしたところで、結局はその責任は自分に降りかかってきます。国が困ることも何もないそうです。