学校で学生に持たされる学生証、今回のマイナンバー制度に伴って学校でも学生のマイナンバーカードを申請できるようになりました。賛否両論で物議を醸しだしているマイナンバーカードと学生証について考えてみましょう。
学校でも学生のマイナンバーカードを一括申請することができるようになった
個人番号カードは、これまで「市区町村へ出向き、個人手続きで」の方法が示されていたが、市町村の窓口の混乱や事務負担を考慮し、「職場(や学校など)での一括申請を受け付ける」方式も追加する。
このマイナンバーカードの申請はしてもしなくてもかまわないのですが、この2016年1月以降に希望者に交付されるマイナンバーカードについて、政府はカードの普及を促すため、企業や学校が従業員や学生の分を一括して、申請できるようにすることを決めました。
まだまだ幼い学生、マイナンバーカードを紛失が心配
マイナンバーカードには情報漏れが常に不安視されていますので、紛失した際の危険性は計り知れません。
大手の大学などでは、学生証カードをマイナンバーカードと一体化する話も出ています。
これは大学生としても、大変困ることがあります。
紛失、学校での情報管理もセキュリティーもきちんとされているかどうかになります。
これは一部としておいておいて、大学生としては、バイトもあります。バイト先でもマイナンバー提出されるので必要です。
就職活動でも調査などに使われます。 なんでも情報が詰め込んだ1つのカードという意味です。就職が決まり、春先には、1人暮らしもあり、引っ越しもあります。引っ越しには、役所でいろいろな手続きもありますのでマイナンバーカードも必要になります。
大学生ならまたしも、高校生の場合、学生証と一緒にするということは、中学生も学生証がありますので(生徒手帳)これと一体化という意味になります。低年齢化になりながらもカード(学生証)を持ち歩くのは親としても不安が増えるだろうと思います。 一体化は、しない方がよいじゃないでしょうか。
マイナンバーカードを学生証として利用することも考えられている
企業は納税処理のために従業員のマイナンバーを把握する必要もあり、企業がカードを一括申請できるようになれば、従業員から番号を集めやすくなるメリットにもつながるとの意見もある。
また、学校で「カードを学生証として利用したい」との声もあり、学校が学生分を一括申請を可能とすることも検討中とのこと。
「学校でも学生がカードを受け取れるようにしてマイナンバーカードを身分証明書に活用する計画などを後押しする。出席をカードで確認すれば、学校の事務負担を軽減できるとみている」とある。
多くの大学で、今や学生証はICカードになっている。政府の考えは、このICカードの学生証をマイナンバーのカードに置き換えようということなのだ。
マイナンバーカードの情報漏れに対して不安な声は大きい・・・学生に持たせて大丈夫?
マイナンバー制度導入以前から存在するリスクでもありますが、マイナンバーを悪用したなりすましにより、本人確認をパスできれば、正規の手続きの振りをして、行政手続きが不正に行われる可能性があります。今後、マイナンバーカードが免許証やパスポートなどと同等に身分証明に活用されていくと、マイナンバーそのものよりも、むしろ「マイナンバーカード」が盗用されることの方が、新たなリスクと考えられます。
マイナンバーカード(個人番号カード)はとても危険です。カードにして持ち歩く場合は非常にリスクが伴います。仮にカードを落としたとしたら、自分の個人情報がすべて流出してしまうことになります。これはとてもリスクが伴います。
将来的にマイナンバーカードと銀行口座が連携されることになると、残高情報などが漏れる可能性は否定できません。現状ではマイナンバーカードを紛失した場合にはそこに記載してある情報、本名・生年月日・住所・性別・顔写真が知られてしまうことになります。
紛失しても情報漏れはない!とする政府の意見・・・
そのうえ悪意ある情報漏れに対しては罰則強化もあるとされていますが、言い切れるものでしょうか?
国が個人情報を一元管理するというのは本当ですか。マイナンバー制度導入により、情報を「一元管理」するようなことは一切ありません。情報の管理に当たっては、今まで各機関で管理していた個人情報は引き続きその機関が管理し、必要な情報を必要な時だけやりとりする「分散管理」という 仕組みを採用しています。特定の共通データベースを作ることもありませんので、そういったところからまとめて情報が漏れることもありません。(2015年12月回答)
マイナンバーが漏えいすると、芋づる式に個人情報が漏れるおそれはありませんか。マイナンバー制度では、個人情報がひとつの共通データベースで管理されることは一切ありません。例えば、国税に関する情報は税務署に、児童手当や生活保護に関する情報は各市町村に、年金に関する情報は年金事務所になど、これまでどおり情報は分散して管理します。
また、役所の間の情報のやりとりは、マイナンバーではなく、システム内でのみ突合可能な、役所ごとに異なるコード(暗号化された符号)で行うので、1か所で漏えいがあっても他の役所との間では遮断されます。仮に1か所で マイナンバーを含む個人情報が漏えいしたとしても、個人情報を芋づる式に 抜き出すことはできない仕組みとなっています。(2015年12月回答)
学生証に反対する声も大きい
学校としても生徒のマイナンバーカードを一括申請すると保護者に通知したとしたら、猛反対を受ける可能性も考えられますね。たとえ親の手が離れつつある大学生が対象であっても、情報漏れや紛失などに関する不安は消えないものです。
「政府は来年1月から希望者に配られるマイナンバーカードについて、企業が従業員分をまとめて申請できるようにする」とした上で、「一部の学校で『カードを学生証として利用したい』との要望があり、学校が学生分を一括申請することも検討」としている。学校のエライ人「学生のみなさん。我が校は、マイナンバーのカードを学生証にしました。学生証は出席確認に必要ですので毎日必ず持って登校してください。でもカードの裏には個人番号が書いてありますから、人に見られないように注意してください」
おそらく政府が想定しているのは、大学だと思われるが、もし高校や中学校、小学校までという話ならもう何をか言わんやである。
マイナンバーのカードを「学生証にもする」には、根本的な問題がある。おそらく今使っている学生証は、我が校の学生か否かを目視でも確認できるはずだ。
しかし、マイナンバーカードで判別する場合には、ICチップ内の公的個人認証の証明書を読み出し、学生簿の入ったサーバーのデータと付き合わせる必要がある。サーバーに繋がった端末がなければ判別できない。「いや~大丈夫ですよ。教職員はスマホで確認できるようにシステムを作りますよ」とか反論されるかも知れない。しかし、そこは一言「セキュリティは?」としておこう。
百歩譲って、教職員は「スマホで確認」ができたとしても、映画館とかどうするのだろう。学生割引ってあるよね。