会社がいきなりM&A、従業員のマイナンバーはどうする?

M&Aは水面下で行われることが多く、社員にとっては寝耳に水といったことも・・・。今まで管理していた従業員のマイナンバーはどう扱えばいいのでしょうか?

M&A(合併と買収)は頻繁

M&Aとは・・・?
M&A(エムアンドエー)とは『Mergers(合併)and Acquisitions(買収)』の略です。つまりM&Aの意味は、企業の合併買収のことで、2つ以上の会社が一つになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったりすること(買収)です。

M&Aの意味として、一般的には企業の合併・買収だけでなく、広く提携までを含める場合もあります。

M&Aを実行する会社は年々増加している
今注目の企業価値評価 1.企業価値の重要性 | 帝国データバンク[TDB] (12723)

1990年代後半以降、日本におけるM&Aが急増している。1990年代半ばには500件程度で推移していたM&A件数は、2000年以降大幅に増加し、2004年には2211件と10年前に比べて約4倍に増加した
2006年のM&A成約件数は2,775件であり、近年大きく増加しています。その中での未公開企業の割合は、1,995件と全体の約7割にも達します(株式会社レコフ調べ)。しかも未公開企業の場合、M&Aがオフィシャルになることが少なく、実際の件数はもっと多くあると考えられます。

M&Aしたら、従業員のマイナンバーはどうすればいいの?

M&Aによって会社に買収や合併などの大きな変革があった場合には、今まで別の会社として別々に管理していた従業員のマイナンバーを引き継ぐことは認められているようです。
くれぐれも慎重に引き継がなければなりません。
【M&A 企業再編トップページ】税理士法人 池脇会計事務所 | M&A・企業再編 |札幌 (12729)

被合併会社の従業員の個人番号を合併会社に引き継ぐことは法律で明示的に可能としている。
合併などによる事業の承継の際は、承継先にマイナンバーを含む特定個人情報を提供することができます。健康保険組合への事業者からのマイナンバーの通知は、原則認められていますが、事業者がマイナンバーを取得するにあたって、健康保険に関する個人番号関係事務において利用することを明示する必要があります。
合併などによる事業の承継があったときは、マイナンバー(個人番号)を事業の承継先に提供しても良いのですか?

合併などによる事業の承継は、番号法第19条第5号に該当し、事業の承継先にマイナンバーを含む特定個人情報を提供することができます。(2014年7月回答)

会社の情報漏れの原因は?M&Aによってバタバタしていると、人為的ミスが多発する

情報流出事故はどの企業にも起こりうる! IT新時代に求められる対策のポイント|クラウド・モバイル時代の情報漏えい対策|ダイヤモンド・オンライン (12734)

情報漏えいの原因は、うっかりミスや誤操作が全体の8割を占めています。内部からの故意の漏えいが1割未満、不正アクセスなど外部攻撃による漏えいについても1割未満になります。
情報漏えいが発生する原因を押さえましょう。主な原因は、ファイルの誤送付・誤配布、紛失、盗難、ホーム・ページからの流出、P2P型ファイル共有ソフト(Winnyなど)、廃棄、第三者提供、事務処理ミス、処分、誤開示、流出、など様々です。中でも、「盗難」「紛失」「誤送付・誤配布」の上位3つが、全体の60%以上を占めています。

会社が大きく変革するときこそ、慎重なマイナンバーの引継ぎを!

トラブらない引き継ぎの仕方/リクナビNEXT[転職サイト] (12730)

近年M&Aによって会社同士が合併したり、買収したり(されたり)することが多くなってきています。マイナンバー制度が始まり、従業員のマイナンバー管理の徹底が求められる中での組織変更はとても負担の大きいものとなるでしょう。

M&Aによって会社同士が1つになった場合には、別々に管理されていた従業員のマイナンバーを1つにまとめることが法的に認められています。

しかし、相手の会社がどのように従業員のマイナンバーを管理していたのか?といったことは明確にしておかなければなりません。
会社の変革でバタバタする中で情報漏れを起こしてしまうことのないように慎重さが求められるでしょう。

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