マイナンバーを物理的に保護するには金庫が必要不可欠です。その金庫は一体どのような経緯で作られ、今まで活用されてきたのでしょうか。
マイナンバーの漏えい対策は物理的な保護が不可欠です。
制度面の保護措置としては、法律に規定があるものを除いて、マイナンバーを含む個人情報を収集したり、保管したりすることを禁止しています。また、特定個人情報保護委員会という第三者機関が、マイナンバーが適切に管理されているか監視・監督を行います。さらに法律に違反した場合の罰則も、従来より重くなっています。
マイナンバーの保護は、特定個人情報として罰則が従来より厳しくなっております。
マイナンバー制度の導入にあたって非常に不安視されているのがセキュリティ面です。政府はセキュリティの保証のために実に様々な運用規定や厳しい違反罰則規定を設けていますが、実際に重要な情報を預かり運用するのは企業の責任です。マイナンバー制度導入により漏洩事故のインパクトは従来よりも大きなものとなることが予想され、それを未然に防ぐ企業努力と堅牢な仕組みづくりが最重要課題になってきます。しかしながら、多くの企業では新制度への業務システムの追従に追われており、セキュリティ面への対策は後回しの課題になっているのが現状です。
デジタル面でも物理的な面でも、セキュリティの準備、あるいは強化は必要です。
とはいえ、実務に追われて中々準備ができないことはあると思います。
とはいえ、実務に追われて中々準備ができないことはあると思います。
金庫の歴史、効果を知っておきましょう。
ダイヤル式の金庫が登場したのは、18~19世紀のことと言われています。日本でも江戸時代の後半頃より、ダイヤル式の業務金庫を導入するお店があったようです。非常に高価なものであったようですが、大切な売上を預けておく「銀行」も存在しない時代に、重宝されたようです。凝った作りの金庫では、ダイヤルを回した時の音を、わざと違う音にすることで、不正開錠を防ごうとする仕組みのものもありました。ちなみに昔のダイヤル式金庫は、現在のような「数字」ではなく、「いろはにほへと」といった仮名や、「子丑寅卯…」の十二支で合わせる方式が採用されていました。今ではほとんど見かけない旧式の業務金庫と言えるでしょう。
ダイヤル式の金庫は、長く業務金庫として使われてきました。しかし、ここ最近、新たなタイプの業務金庫が登場し、主流となりつつあります。それが「テンキー式金庫」です。ダイヤル式の金庫のデメリットとして「暗証番号の変更」が難しいという点がありました。専門の知識が必要なので、「いつでも手軽に」というわけにはいきません。しかし、近年の業務金庫には「変化していく環境にも対応しやすい機能」が必要です。「社内で担当者が変わったから」「防犯のために定期的な番号変更」など、暗証番号を変更したい場面が多く、ダイヤル式では、それに対応しにくいのです。テンキー式の金庫の場合、多くの製品で、簡単に暗証番号の変更をすることが可能となっています。電池切れを心配する必要はありますが、より使いやすい業務金庫になっていると言えるでしょう。さらに、テンキー式よりも新しいタイプの業務金庫も登場しています。指紋認証式の金庫などがそれにあたります。暗証番号を忘れることもなく、本人が確実に開錠できる金庫なので、防犯性が高いうえに使い勝手も良いとされています。
業務用金庫には古い歴史があり、その時代の要求に応じた進化を続けてきました。これからも、より一層防御力が高く、使いやすい製品が登場し続けるのではないでしょうか。
江戸時代から続くダイヤル式、その後登場したテンキー式と、金庫の歴史は意外と長いものです。
どの時代においても、大切なものを守るために工夫がされてきました。
どの時代においても、大切なものを守るために工夫がされてきました。
「大切なものを、専用の場所に保管する」という行動は、はるか昔から行われてきました。海外では古代ローマから「金庫」のようなものが使用されているそうです。現在では「ダイヤル式」や「テンキー式」などが主流ですが、はるか昔にはまだそのような鍵システムは存在していません。南京錠で箱の開け口が留められるようになっているものなどが主流で、それより以前の時代には、「人間」が鍵の役割を担っていました。「金庫番」を置いて、箱の中身を守らせる、という方法ですね。
もちろん、マイナンバーの担当者を決めることはできますが、金庫番を置き続けるわけにはいきません。
ですので、金庫をしっかりと選び担当者を決め、集めたマイナンバーが流出することのないような体制、環境づくりを心掛けたいものですね。
ですので、金庫をしっかりと選び担当者を決め、集めたマイナンバーが流出することのないような体制、環境づくりを心掛けたいものですね。