2018年には、金融機関との紐付けも決まったマイナンバー制度。今後、どのような展開になるのか気になる人も多いはずです。政府に資産を知られることの危険をまとめました。
マイナンバー導入後のスケジュール
導入直後は、限られた用途にしか使えないマイナンバーですが、その後段階的に適用の範囲を広げることが決まっています。
国民に番号を割り当てて行政手続きに活用するマイナンバー制度で、2018年から銀行などの預金口座にも任意で番号を適用する改正マイナンバー法が、3日の衆院本会議で可決、成立する。対象となる個人口座数はことし3月末時点で約8億口座に上り、国民生活への影響は大きい。政府は国民の資産を正確に把握し、脱税や年金の不正受給を防ぐ狙い。これに対し消費者団体などからは、国の監視が強まることや個人情報の流出を懸念する声が出ている。
金融資産が筒抜けに!
だあくまで予想だが、マイナンバー制度は将来的にはもっと適用範囲が拡大される可能性がある。2018年の時点では銀行・郵便局だけだったとしても、その数年後には株式を保有する証券会社の口座にも適用されるようになるかもしれない。最近では国は個人の資産状況を把握し、税金逃れを取り締まることにかなりやっきになっている。もちろん税金をきちんと払っているならそれで困ることにはならないが、銀行や証券会社の口座まで政府に把握されるのは多少窮屈に感じるかもしれない。
脱税などの犯罪行為に関わらずとも、資産というプライバシーを国に管理されることに抵抗がある人多いはず・・・
via www.photo-ac.com
考えられる恐怖のシナリオ
資産を把握することによって、不正受給の摘発につなげることもできる反面、将来的には増税につながる懸念もあるようです。
金融資産に対する課税強化として、利子所得や配当所得などの把握に利用されることが考えられます。
「例えば、親の口座から子供の口座にカネを振り込んだ瞬間に『贈与が発生した』とみなされ、贈与税が弾き出されて源泉徴収されるといったことが起こるようになる。また、資産を持った人が亡くなった時には、マイナンバーに関連した不動産や株式保有状況にもとづいて自動的に相続税が計算され、遺族にはすぐ納付書が届くのです」
政府は、マイナンバー導入の目的を「社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理」し、「複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認する」ためとしている。平たく言えば、国民一人一人がどれだけの収入を得て、どれだけの資産を持っているのか、国がいつでも見られるようになる。
ゆくゆくは、マイナンバーをもとに国が把握する範囲は、不動産や株式・債券といった有形無形の資産ほとんどに及ぶとみられる。そうして税金の取りっぱぐれをなくし、年金や生活保護の不正受給にも目を光らせようというわけだ。
「脱税や不正受給をしている悪い奴らが取り締まられるのだから、いいことじゃないか」と思うかもしれない。しかし、それは甘い。従来ならいちいち問題にならなかったようなカネのやりとりも、逐一監視される時代が目前に迫っている。
タンス預金なら大丈夫?
銀行口座を通さない資金の流れは、マイナンバーだけで把握することが困難でしょう。
現金の場合、預金や株券などに比べると見つかりにくいという面はあります。でも、現金だからといって、見つからないわけではありません。
それでも、様々な情報が紐付くことにより不自然な資金は気付かれるかもしれませんね。
というのも、税務署は、相続税が発生しそうな資産家については、相続開始前(死亡前)からあらかじめ情報収集をしています。この人は、年収が非常に大きい、だから、相続税がかかるはず、というようなことを調べているのです。
これからは、脱税の取り締まりが強化されていくでしょう。
これからは、賢く節税する方法を探るのが正解かもしれませんね。
これからは、賢く節税する方法を探るのが正解かもしれませんね。