住民票は公的な手続きをする際などには、自分の居住地を証明するための身分証明として必要になります。発行するには役所の受付窓口などで申請する必要がありますが、制度導入後は発行方法も変わってきました。マイナンバーを利用した住民票の発行方法について紹介します。
これまでは受付窓口か自動交付機で発行
これまでの住民票の申請手続きには、各市区町村の役所の受付で行われてきました。それ以外には、庁舎や地域センターなどに設置されている自動交付機で発行でき、こちらを利用するには事前登録が必要になります。基本的には、この2つのみだった住民票の発行はマイナンバー制度導入によって変化が現れました。
マイナンバーカードを利用した「コンビニ交付」
お住まいの市区町村に関わらず、全国どこでも最寄りのコンビニエンスストア等店舗内に設置されているキオスク端末(マルチコピー機)より証明書が取得出来ます。
マイナンバー制度導入によってコンビニエンスストアでの取得が可能となりました。これは情報キオスク端末を提供する各企業がマイナンバー制度導入に当たって対応させていき、2017年現在設置されているマルチコピー機のほぼ全てで発行できます。
通常就職してると時間に都合が取れず、なかなか書類を取得できないという人も多いことでしょう。誰でも気軽に24時間利用できるコンビニエンスストアを利用することで融通を利かせられる画期的なシステムです。
取得できる証明書の種類は?
コンビニ交付で取得できる証明書の種類は、以下のとおりです。
お住まいの市区町村の証明書
住民票の写し
住民票記載事項証明書
印鑑登録証明書
各種税証明書
戸籍証明書(全部事項証明書、個人事項証明書)
戸籍の附票の写し
本籍地の証明書(お住まいの市区町村と本籍地の市区町村が異なる方向け)
戸籍証明書(全部事項証明書、個人事項証明書)
戸籍の附票の写し
マルチコピー機を利用した経験がある人は多いのではないでしょうか?制度導入後の今後はコピーを取るような感覚で取得発行が可能となりました。さらには住民票の写しだけではなく、各種の公的な証明書も可能となり、マイナンバーカードの存在でますます便利になったと言えます。
マルチコピー機での取得方法
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情報キオスク端末、マルチコピー機が置いてある店舗ならどこでも利用可能です。万が一対応していない場合も無いとは限りませんが、ディスプレイに「行政サービス」の欄とマイナンバーカードの読み取り機が確認されていればその端末での取得は可能です。
取得に必要な物
当然のことながら、証明書の発行には部数分だけの料金が発生します。そしてマイナンバーカードを利用するのですからカード本体も必要となります。カードを利用する際はマイナンバーカードを交付申請した時に設定した暗証番号が必要となるので、忘れずに覚えておきましょう。後は画面の指示に従うだけでプリントアウトされてきます。領収書も発行されますので忘れずに取り出しておきましょう。
利用可能な時間
コンビニに設置してあるものだから24時間利用可能と勘違いされる方も多いと思われますが、実際には受付時間が決められています。時間外ではマルチコピー機自体は使えても選択不可能になります。基本的には深夜から明け方の時間帯と年末年始が利用不可能になります。
毎日6:30から23:00まで、ご利用いただけます。
お昼休みや市区町村窓口の閉庁後(夜間、休日)でも、いつでも必要なときにご利用いただけます。
※年末年始(12月29日~翌年1月3日)を除きます。
セキュリティ面
手軽に利用できる反面、個人情報の漏えいなどのセキュリティ面の不安を覚える人も多いことでしょう。その点は対策が施されており、大事な個人番号が他人の目に触れないように細心の注意が払われています。
専用ネットワークからのSSL通信を採用しているので、通信内容は暗号化されることによって情報が洩れる心配がありません。印刷される証明書にはけん制文字や偽造防止検出画像処理が施されているので内容の偽造や改ざんの心配もありません。証明書が発行されたら音声やアラームで知らせてくれるので、意外に多い取り忘れに対しても対策はバッチリです。
制度導入後の住民票の写し
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マイナンバーが導入されたことによって住民票にも個人番号が記載されるようになりました。住民票の写しを発行する際にはこの個人番号の記載の有無を任意で選択することができます。基本的には個人番号が無くても問題はありませんが、場合によっては記載されたものが必要となるケースもあります。住民票が必要な手続きの場合には個人番号の有無を確認しておくと良いでしょう。