マイナンバーニュースまとめ

高市早苗総務相は9日、社会保障と税の共通番号（マイナンバー）制度の通知カード配達で、日本郵便によるミスや不正が相次いでいることを受け、同社の高橋亨社長を総務省に呼び、厳重注意した。

日本郵便は2015年11月20日、簡易書留で郵送するマイナンバー制度の通知カードについて、11月19日現在で配達完了・窓口交付数が、配達引き受け予定数の28.2％に当たる1602万4000通となったと発表した。全世帯に配達するのは12月にずれ込む恐れがあるとみられている。

１１月中を目指していたマイナンバー10+ 件通知カードの初回配達が遅れている問題で、高市早苗総務相は２４日の閣議後会見で、配達が必要な約５６７３万通のうち約５１０万通が１２月にずれ込むとの見通しを明らかにした。

来年１月のマイナンバー件利用開始については「年内にお手元に届けば、特に影響はないと思っている。すぐに具体的なデメリットが生じることはない」と述べた。

来年１月から利用が始まる共通番号（マイナンバー）制度に便乗した不審な電話や戸別訪問などが１０月以降に急増し、各地の警察や消費生活センターに計２００件を超す通報や相談が寄せられていることが分かった。

同庁によると、マイナンバー法が施行された１０月５日以降、全国の警察に寄せられた通報や相談は３３都道府県で計１３３件に上った。不審な電話は１０５件、戸別訪問は１６件、電子メールは９件、郵便によるものは３件だった。

具体的な内容は、相手のマイナンバーや金融機関の口座番号、家族構成などの個人情報を聞き出そうとする手口が３３件、「マイナンバーが流出している」などと情報流出をかたる手口が３２件に上り、合わせて約半数を占めた。

マイナンバーの番号通知カードの配達ミスが依然続いている。24日には日本郵便が東京都や千葉、神奈川両県などの郵便局でミスがあったと発表した。

　同社南関東支社の発表によると、神奈川県座間市の座間郵便局の社員が22日、相模原市内の民家へカードが入った簡易書留の配達に訪れた際、隣に住む住民の書留を渡した。２軒は住所が同一で名字も同じだった。書留を届ける際は住所と名前を読み上げて確認する決まりだが、怠った。

　直後にミスに気付き戻ったが、受取人はすでに開封。郵便局は２軒の住民に謝罪し、市に再発行を依頼した。