企業のマイナンバー対応システム導入状況は?株式会社MM総研がアンケート結果発表!

1月21日、リサーチ会社のMM総研が企業のマイナンバー対応システム導入状況に関するアンケート結果を発表しました。アンケートは2015年の12月に行われ、システムやサービス導入に関わった企業担当者729人が回答しています。12月時点で企業がどの程度マイナンバー制度対応のシステムを導入しているのかや、企業担当者が関心を寄せいていることについてチェックしておきましょう。

制度対応に取り組んでいる企業は7割近く!

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民間企業でも源泉徴収票などに従業員のマイナンバーを記載しなければいけません!

民間事業者でも、従業員やその扶養家族のマイナンバーを取得し、給与所得の源泉徴収票や社会保険の被保険者資格取得届などに記載して、行政機関などに提出する必要があります。また、証券会社や保険会社が作成する支払調書、原稿料の支払調書などにもマイナンバーを記載する必要があります。(2014年6月回答)

着々と進む企業のマイナンバー対策!

本調査でマイナンバー制度対応に向けた社内の進捗状況を確認したところ、「既に取り組んでいる(社内のみ)」の45.5%、「既に取り組んでいる(外部組織に委託)」の24.4%を合計すると、既に何らかの取り組みを行っている企業が69.9%となった。このほか、「どのように対応するか計画中」が26.1%という結果で、マイナンバー制度に向けて取り組みが着実に進んでいることが分かる。
制度対応に取り組んでいる企業がいよいよ7割となり着々と対応が進んでいることが分かります。まだ対応に着手していない企業担当者の方は急いで情報収集しましょう。

対応済みが最も多い業務は人事・給与!

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次に、業務ごとの対応状況について聞くと、最も対応の多かった業務は「人事・給与」に関するもので49.1%であった。この業務は、従業員への給与・報酬の支払いや保険料の徴収において、マイナンバーの対応が急がれるため多くの割合を占めていると推察される。続いて「マイナンバーの保管・管理」が43.0%、「マイナンバーにアクセスする権限の管理」が38.9%の順となった。それぞれの業務において、「検討している」と回答した企業はいずれも3~4割。

平成28年の年末調整から必要です!

平成28年1月以降に支払う給与や報酬について、源泉徴収票や支払調書にマイナンバーを記載することになります。様式も変更し、マイナンバーの記載欄が追加されます。平成28年1月以降支払う給与や報酬が対象となるので、今年の年末調整は関係ないと思っているのなら間違いです。マイナンバーは、今年の年末調整までに必要になるのです。

個別のシステム対応が必要!

「社会保障・税制度の効率性・透明性の確保」と「国民にとって利便性の高い公平・公正な社会の実現」を目的に、国民全員に一意の個人番号を割り当てるマイナンバー制度の運用が2016年1月から開始されます。これに伴い、民間企業では「給与事務、法定調書作成等の事務(個人番号関係事務)」にマイナンバーの記載が必須となり、マイナンバー情報の収集と管理などを考慮した運用変更と、人事給与システムの制度対応が必要です。人事給与システムは企業の特性に合わせて個別開発やカスタマイズを行っているケースもあり、重要な個人情報となるマイナンバー情報の取扱いに対するセキュリティ対策や基礎教育なども含めた対応が必要となります。
マイナンバーは今年分の税金に関する書類から必要なので差し当たって人事・給与システムへの対応から始めましょう。給与や人事のシステムは企業によって異なるため、マイナンバーへのシステム対応は企業ごとに異なることが予想されます。締め切り間近に慌てて対応しなければならないような自体を避けるため、早めに準備しておきましょう。

システムで最も不安なのはセキュリティ!

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企業は特定個人情報漏洩の防止措置に取り組まなければいけません!

特定個人情報等をインターネット等により外部に送信する場合、通信 経路における情報漏えい等を防止するための措置を講ずる。
≪手法の例示≫
* 通信経路における情報漏えい等の防止策としては、通信経路の暗号化等が考 えられる。
* 情報システム内に保存されている特定個人情報等の情報漏えい等の防止策と しては、データの暗号化又はパスワードによる保護等が考えられる。

企業のイメージダウンを招く情報漏洩が最も怖い!

マイナンバー制度対応に向けたシステムやサービスについて不安に感じていることを質問したところ、「情報漏洩リスク」が66.5%と最も高く、「業務量の増加」が42.8%、「コストの増加」が38.8%と続いた。情報漏洩問題に対する危機感がうかがえる。マイナンバー情報を漏洩すると最高で「4年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金」といった罰則が課せられる。そのうえ企業名を公表されるなど社会的なイメージダウンにつながってしまうため、情報漏洩に対する懸念が高まっていると言える。

今後、重視・期待する機能について複数回答で質問したところ、不安な点を拭うための「セキュリティへの対応力の高さ」が44.7%と最も高く、「操作性の良さ」が34.7%、「導入コストの安さ」が32.7%、「既存システムとの連携のしやすさ」が31.7%と僅差の結果となった。誤操作や管理ミスなど、人的ミスによる情報漏洩を防ぐ機能が求められている。

やはり情報漏洩の懸念からマイナンバー制度対応のシステムはセキュリティを重視する企業が多いようです。単純なガードの高さだけでなく誤操作などの人的ミスも考えてシステムを導入するようにしましょう。

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