確定申告にはマイナンバーの記入が必要……拒否することは可能なの？罰則はあるの？

基本的に、確定申告の際にはマイナンバーの記入が求められます。
確定申告会場に行く際も、マイナンバーがわかるものを持参してくださいというアナウンスがありますし、会場でも「持参しましたか？」と聞かれます。

しかし、マイナンバーは重要な個人情報。
確定申告書に記入することに抵抗がある人もいるのではないでしょうか。
「できるなら拒否したい！」と思っている人も多いことでしょう。

しかし、拒否するとなると気になるのがその罰則です。
確定申告書へのマイナンバーの記入を拒否したら、何かペナルティが課されたりするのでしょうか。
罰金を支払わなければならないのでしょうか？
それとも、確定申告ができなくなってしまうのでしょうか？

確定申告書類の入った封筒にも「マイナンバーが必要です」と書かれていたり、申告会場にもしつこいぐらいに「マイナンバーが必要」とのポスターが貼ってありますから、是が非でもマイナンバーを記入しなければならないのではないかと思っている人は居るかと思いますが、実際のところ、マイナンバーが無くても確定申告は可能です。

本人が申告に行くのであれば、マイナンバーがわかるものを1つ（通知カードかマイナンバーカード）。もしくは、本人の身分証明書があれば確定申告をすることができます。

本人以外の人が代理で申告に行くのであれば、「本人のマイナンバーがわかるものの写し」もしくは「本人の身分証明書の写し」があれば確定申告をすることが可能です。

平成28年分の確定申告ではマイナンバーがわかるものか本人の身分証明書があれば確定申告が可能ですが、将来的にはマイナンバーが必須になることも考えられます。

マイナンバーを記入することに抵抗がある人の多くは、「預金残高などが他人にわかってしまいそう」とか「お金の流れが明らかになってしまいそう」という不安を抱えています。「できることなら拒否したい！」という人も居ることでしょう。

では、確定申告書へのマイナンバーの記入は拒否することができるのでしょうか。

今のところ、「記入せずに確定申告を行う方法はあるが、マイナンバーの記入は法律で義務付けられているので、記入するのが望ましい」ということになります。

マイナンバーの記入を拒否したところで、罰金などの罰則はありません。
しかし、法律で義務付けられている以上は「記入しなくても良い」ということはできないのです。

国税庁のホームページにも次のように記されています。

特にやましいところがなく、知られて困ることもないのであれば、マイナンバーは記入しておいた方が良いでしょう。

確定申告会場でマイナンバーのわかるものがあれば、よりスムーズに確定申告を行うことができます。
ただでさえ混雑する確定申告会場ですから、スムーズに申告を行うためにも、マイナンバーのわかるものを持参しましょう。

パソコンで確定申告書を作成する際は、自分でマイナンバーを入力するようになります。
他の人にじろじろ見られるわけではないので、拒否せず協力するようにしましょう。

また、マイナンバー制度導入には「税負担を公正にする」という目的もあります。
正しく税金を納めている人にとってマイナンバー記入を拒否することは特にメリットはありません。むしろ、特別な理由なく記入を拒否することは、「この人は税金逃れをしているかもしれない」と要らぬ疑いを抱かれる原因にもなります。
納めるべき税金を納めていない人にきちんと税金を納めてもらうためにも、マイナンバーの記入に協力しましょう。