視覚障害者の中ではマイナンバーに点字がないことで不安の声が上がっています。どうして点字されたマイナンバーが用意されていないのか?政府の対応は?
通知カードに点字を
視覚障害者に郵送された封書には「マイナンバー通知」と点字表記があるものの、同封された通知カード、説明書など4種類の文書には点字表記がなく「個人番号が読めない」と問題になっています。
重度の視覚障害者の間で、番号を認識できるのか不安が広がっている。
通知カードに記載されているマイナンバーは点字表記されておらず、視覚障がい者が自分のマイナンバーを知るためには誰かに読み上げてもらわなければならない。カードにはスマホで読み取るとマイナンバーが音声で読み上げられるコードが付いているが、視覚障がい者がコードの読み取り作業をするのは難しく、結局誰かに頼む必要が出てくる。
桐生視力障害者協会の東間みち子会長は「自分の番号を知りたいけれど、印刷された番号を読むことができず、誰かに頼むこともできない」と不安を示した。
視覚障害者の中には一人暮らしの人や、夫婦ともに障害を持ち、家族に読み上げを頼むことができない人もいる。東間会長は「通知カードと言われても封筒の中に何が入っているかすら確認できなかった」。通知カードに印刷された番号を読み取ることができないため、点字などで記録しておきたいと考えているが、読み上げと同様に人に頼むことが難しい。「誰に点訳してもらえばいいのか。迷惑がかかったらいけないと思ってヘルパーさんやボランティアさんにも頼めない」と悩む。
どうして通知カードに点字がないのか
番号に点字を施さなかった理由について、カードの配達を担当する総務省は「点字の識字率が高くないため」(住民制度課)と説明。同省は11月、希望に応じて番号の点字シールを提供するなどの努力を市町村に求める通知をしたが、現時点で対応している市町村は多くないとみられる。
この回答に対して弱者切り捨てではないかと批判の声が上がっています。
現時点では的確な対応策はない模様
実際に視覚障害者から不安が寄せられているといい、担当者は「『誰かに補助をお願いして』と言うしかない。総務省には『なぜ十分な配慮がないのか』と問い合わせたが、答えはなかった」と話した。総務省住民制度課は「既に通知が始まっていて、カードの仕様は変えられない。全国一律ではなく、各自治体がきめ細かく対応してもらえたら」とする。
榊原さんは「視覚障害者は大事な情報は読み上げた声を録音して保管する。行政には、希望者にはプライバシーに配慮した形で番号を読み上げるなどの対応もお願いできないか」と提案する。
視覚障害者向けにマイナンバーの説明紹介はあるけど・・・
点字・大活字冊子及び音声広報CDを作成しました。
各地方公共団体等へ若干数送付しております。
しかしそこには、マイナンバーについての説明や使用用途などは書かれているが、視覚障がい者の人々がマイナンバーをどう読み取ってどう使用するのかなどについては示されていない。
各自治体にもこの件にかんして問い合わせは多数寄せられているそうですが、現段階では通知カードと一緒に同封されているQRコードから確認してほしいとの回答しかありません。
冊子の配布やインターネット上で点字データ・音声データが公開される事は嬉しい事だけれど、一番欲しいのは自分のマイナンバーなんだよね。どんなに説明がこの様な媒体でされても肝心のマイナンバーが私たちが自力で読み取れる環境を整えて欲しい。 https://t.co/2HxKsqQRhF
— デカプー (@dekapuu1120) October 9, 2015
視覚障害者の方が一番欲しているのはマイナンバーの点字表記です。
今後の行政の対応が待たれることろです。
今後の行政の対応が待たれることろです。